2020年9月4日

企業のワーケーション (2)

数日前に取り上げた、人材派遣大手パソナの淡路島への本社移転の話。個人的には、リモートワークの新しい働き方である「ワーケーション」に見たいな、企業規模の「ワーケーション」として好意的に感じたんですが、窪田順生氏のこちらの記事ではそのリスクを指摘することに。窪田氏は、三つのリスクがあると指摘していて、以下の点を指摘しています。

  1. 東京から淡路島への「移動・異動」を望まない社員の処遇
  2. 1200名が一気に流入することによる地元住民との軋轢・抵抗
    ※1200名は社員数なので、家族移動する人もいるだろうから、実際には2000人以上の新規人口が来ることになるのでは
  3. 南海トラフ地震等、自然災害に対してのリスク
実は、前回の記事を公開した後に、丁度夕方の放送でやはりこの件を取り上げていて、既に淡路島へ移動しているパソナの南部靖之社長にリモートインタビューしているコーナーがありました。その時にも、上記の#1と#2に関してインタビュアーが質問していましたが、#1の本人希望に関しては、何となくはぐらかしている印象を私は受けましたね。やはり、独身で単身の人なら良いけれど、家庭があって、子供が就学していて、さらには既にこちらに持ち家があるとか言う人だと、それらをリセットして淡路島へ移住というのは、かなり大変だと思う。また、現在淡路島の人口が13万人余りの所に1200名(※実際には2000名~3000名規模?)の新規住民が移動する事の問題も指摘されましたが、南部社長はすでにパソナは淡路島で地方創生事業を展開していて、地元との理解もあるみたいな事をハナされていましたが、企業活動として現地に会社があることと、毎日地元の人と顔を突き合わせて生活することは、結構違うと思いますけどねぇ。最後の南海トラフ地震等の災害リスクですが、確か阪神淡路大震災の震源地は淡路島なんですよね。一度発生したから、これから何十年は逆に安全という説もあるかもしれないけれど、余震だって心配。基本、日本中どこに行っても同様の不安はあるんだろうけど、一度経験しているから対策も逆に準備されているとも言えるし。

で、そのリモートインタビューの中で、インタビュアーが「問題点は」と質問したら、南部社長は「5Gが弱い」と回答。多分、ネットワークインフラが十分でないと言う意味だと思うんですが、とは言っても淡路島は、伊豆七島とか佐渡島なんかと事なり、兵庫県明石市の直ぐ先なんですよね。本四連絡橋もあるから、「島」と呼ばれていても、多分「半島」くらいの感じなんじゃ無いだろうか。パソナがどれくらいのネットトラフィックを期待しているのか分からないけれど、淡路島に限らず今の時代はネットインフラに関しては、家賃とか利便性なんか以上に重要ですからね。明石市の横は神戸市で、その先には大阪圏があるわけだし、淡路島のその反対側には、直ぐに徳島県と繋がるわけで、徳島にはジャストシステムもあるから、それなりにネットインフラは整っている印象があるんですが(笑)。まぁ、回線の準備くらいなら、本当に1000人規模の社員が移動するなら、どこのネットインフラ企業を使うか分からないけれど、そんなに大変じゃ無いかもしれない。でも、元々十分に整備されていればそれに越したことはないわけで、やはり地方に移動する場合には気になりますよね。

ここまで書いてきて、「浜松って、結構条件的には良いんじゃ無い」という気がしてきました。東京、大阪の丁度中間地点にあり、名古屋にも近い。空港も、静岡空港もあるけれど、市内に航空自衛隊浜松基地もあるから、万一の場合には災害派遣も期待出来ます。さらには、東名高速道路と新東名高速道路が通っているから、物流に関しても耐性があるだろうし。また、一応政令指定都市だから、年インフラもそこそこあるけれど、土地は広いから家賃も安いし新規の建築地もある。気候は温暖で、年間の日照時間も日本ではトップクラス。海と山があるからレジャーも楽しめるし、食材も豊富。なんか、言う事無い気がしてきました(笑)。実際、昔聞いた記憶では、山間部の廃校になった学校施設などを利用した起業家向け施設とか、色々考えてはいるらしい。市としても、特区にそんなことは検討中なんだろうけど、こうしてみてみると、実は地元の浜松市って、そんなに悪く無い気がしてきた(我田引水)。

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