2020年8月26日

椅子と机 (4)

リモートワークで、自宅内に作業場所を作る場合、「椅子も買った」「場所(机)も確保した」と準備が進むと、次に問題となるのが「ケーブリング」じゃ無いでしょうか。一つは、ネットワーク、もう一つは電源系の配線を、どう作業場所に配置するのかというのも、予め計画していれば良いのですが、今回の様に級にリモートワークが始まると、つい最初に「適当に」は位置して、そのうちに直せばなんて思っているうちにその状態が固定されてしまうものじゃ無いだろうか。

ネットワークに関しては、多分多くの人がWi-Fi利用を前提にしているので、もしかしたらそんなに面倒じゃ無いかもしれません。ただ、Wi-Fiルーターを使用していると、最初の頃によく聞かれたように、あっと言う間に契約容量を使い切り、所謂「パケ死(パケットオーバー)」になるかもしれない。リモートワークを考えると、やはり公衆回線(LTE/4G)を利用したネットワークではなく、光回線とかケーブルTVのインターネットサービスのような、ブロードバンドサービスの導入は必須でしょうね。持ち家とかだと、自分で導入しないと難しいけれど、逆に賃貸マンション/アパートなら最初から「インターネット使い放題」みたいな所も増えているみたいなので、そういう部屋を選ぶというのは「万が一」を考えると有利でしょうね。あと、Wi-Fi接続の場合、セキュリティ等もちゃんと考えないと、結構多くの人がデフォルトのまま使用しているので、結構簡単にハッキングされることも。アクセス時のID/PWの変更は勿論、SSIDも変更しかつステルス化して公開されないようにするところまでが最低限の対策でしょう。さらに、接続機器のMAC Address制限とか、利用者数が家族とか決まっているなら、アクセス上限数なども設定しておけば、不審者が追加でアクセス出来なかったり、もし知らない間に接続されている場合にその上限に達していれば、誰か家族以外が接続していることが分かる可能性もありますし。ただ、やはり個人的には、高速のネットワークサービスを導入して、出来るだけ優先接続するのか、セキュリティの観点で言えば正しいと思う。

電源も困る要因の一つで、ACアダプターが一つしか無いと、それをあちこちで使い回さないといけなくて、無くしても困るし、移動時に忘れてしまうと悲惨。だから私は、オフィスマシン(T470s)については、1) 会社、2) 自宅、3) 移動用、と三つACアダプターを準備していて、移動用のあだぷたーは常に鞄の中に入れています。さらに、「移動用」としては、日本国内用の2ピンの物と、海外(主にアメリカ)用の3ピンの物、2種類用意していたりします。コンセントも、以前からある場所を利用する場合、既に家電でコンセントが塞がっていたり、その場所近くにコンセントが無い場合も。OAタップでコンセントを増やして接続する事も多々あると思いますが、そのOAタップのケーブルやACアダプターが床や机の上で乱雑になるのも困るし。テレビやHDDレコーダーなんかも、一度接続してしまうとそのままのことが多いと思いますが、パソコン類も同様で最初に適当に接続してしまうと、そのままでずっと使い続けて、後から「これ、何だっけ」と言う事も。自分の今の在宅の作業場所は、浜松に戻るときに作業用に10畳位の離れ家を作ったんですが、その時に「3ピンコンセント4口を一組として、各壁に最低1組のコンセントを設置して欲しい」と要求して立ててもらいました。それでも、パソコンにプリンターにNASにテレビにHDDレコーダーにと色々接続しているので、結構大変。また、購入した机は、机の中央奥に直径5cm位の丸い穴が開いていて、机の下からケーブルを机の上に通すことが出来るんですが、これはある意味便利。でも、最初に20インチモニター2台並べていたときには、この穴の左右にモニターの台座がおかれて良かったんですが、今は4Kモニター1台だけなので逆にこの穴が邪魔になっています(笑)。どこにどんな細工があると便利となかなか言いづらいけれど、机の上や下のケーブリングも注意が必要な要素の一つだと思います。

以前も書いたと思うんですが、10数年前に在宅勤務で浜松に戻ってくるときに、諸般の事象で自分の仕事場兼寝室を別に離れとして新規に作りました。新幹線通勤や、深夜の電話会議などもあるので、そこにはトイレや簡易シャワーなど、食事以外の生活が完結するようにするとともに、先にも書いたように電源の設置や、外からの引き込みも予め取り入れ口を準備するなどそれなりに想定して準備しました。ところが、いざ生活をスタートして仕事を始めると、微妙に机の位置と電源位置が合わなかったり、持って帰ってきた棚の配列がしっくり収まらなかったり、窓の位置が悪くて、仕事中に西日が厳しかったりとか、もう毎日新しい問題点が見つかるような状態に。その中には、何とか工夫して解決したところもあるし、結局「制限事項」として妥協(諦め)した所もありました。それなりに自分で「在宅勤務/リモートワーク」前提で新規に準備してもそんな状態ですから、それまで全く別の目的で利用していた場所に、いきなり「仕事のスペース」を作るのは凄く大変だと思いますね。最近では、室内に簡易的な閉鎖的に作業デスク等を作るサービスや商品があるみたいですが、部屋数やスペースに余裕があれば良いのですが、本音を言えば普段の生活からあまり乖離しないような状態でリモートワークもしたいもの。でも、仕事中は普段の生活とはある程度分離させないと困ることも多いわけで、その棲み分けというのか切り分けをどうするのかと言うのが、在宅でのリモートワークにおける最大の問題点のように思います。だから個人的には、サテライトオフィスみたいなものが自宅近くにあるのも良いなと思っているんですが。まぁ、最後に結論めいたことを言うとしたら、「リモートワークの第一歩は、椅子の洗濯から始まるけれど、それだけで終わらない」事も覚悟しないといけないかも、です。

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