2020年7月16日

Go To トラベルキャンペーン (2)

昨日書いた「Go To トラベルキャンペーン」の最後に書いた内容と大体同じ事を、フジテレビ解説委員の平井文夫氏も書いていて、「まぁ、それが普通の反応だよな」と自分で自分に納得した次第。「Go To トラベルキャンペーン=観光業対策」という図式が何となく浸透しているから、「観光が不用不急か」とか、「落ち着いてからゆっくり観光すればいい」というような、「観光」という言葉だけから反応している人が多いような気がします。

これと同じような構図だったのが、学校の一斉休校により給食が中止されて、それによって色々な生産者や食品販売店が大きな影響を受けたこと。当初は、「子供の安全」とか「学校を通じて家庭に感染が広がる」と言う事で始まった一斉休校だけれど、それによって給食がなくなるため大量の食材・食品が過剰在庫になってしまい、多くの事業者が廃棄するしか方法が無くなってしまいます。その後、販路の方行くとか販売方法の工夫とかでなんとか生き残ったところも多かったけれど、実は給食一つ止まることで、その波及効果が大きいことは身をもって経験したはず。今回の「観光」だって、観光地に行くための交通機関利用もあるし、その観光地で落とすお金は、食事、移動、宿泊、お土産、いろいろな部分に影響する。昨日も書いたけれど、インバウンドが事実上止まっている現在、内需で少しでも回さないと、言い方は悪いけれど壊死していくだけ。で、一度止まってしまった経済は、簡単には戻らない事も経験済み。まだシステムとして残っている間に、なんとか継続出来る余裕を入れないといけない。

平井氏も指摘しているように「日本的」と感じるのは、何事も「0 or 100」とか「白か黒か」「安全かそうで無いのか」みたいな、二択を要求するし二択でないと納得しない部分があること。これがアメリカなんかだと"Risk Take"と言う事で、どれだけリスク(=危険性)があるか判断して、値が高くても納得すれば実行するし、低くても問題を感じれば実行しない。勿論、アメリカ人的楽観的な所があるから、往々にしてハイリスクハイリターンを求めがちで失敗する事は否めないけれど。でも、昔経験したのは、会社の敷地内に池があって"Alligator Warning"という立て看板が立っているだけで。ここで注意を無視して池に近づいて被害あっても、それは「自己責任」。日本だと、池の周りに柵を作って立ち入り禁止にしないと社会問題になるようなケースでも、多くの場合は「自己責任」という定義が殆ど。それは、自分勝手にやって良いという意味ではなくて、自分で判断するだけの知識や経験を持っている者がそれを基盤に判断して行動する分には正当化されるけれど、そうで無い事に関してはそれなりの社会的制裁も覚悟しろよ、と言う暗黙の了解みたいなものも有るんですよね。そこが日本と違うところ。

どちらが良い悪いのは無しでは無くて、これまでの歴史とか社会背景などから生まれてきた「文化」の違いと自分は思うわけで、個人的にはちゃんと自己責任で判断した結果なら受け入れるけれど、それを関係内談三社からとやかくは言われた無くない。今回の場合は、「来て欲しくない」と言っている場所へわざわざ行く必要も無く、ちゃんと安全も確保できて受入体制も整っている場所を選べば良いだけの話し。勿論行く側もちゃんとした準備は言うまでも無い。県外でなく県内でもいい。とあるニュースで、感染隔離のために、店舗内にテントで「準個室」みたいな環境を作り、食器類もキャンプ用品を使うことで、三密を避けつつキャンプの雰囲気も楽しめるお店が受けていると聞いて、なるほどそれもアイデアだなぁと感心した次第。仕事でも良く言われるけれど、出来ない理由を探すのではなく、どうしたら出来るのかという事を考える、という事を改めて思い出します。ところで、野党はこのキャンペーンが、遅いだの早いだの散々二転三転文句をつけてね、さらには予算1.7兆円が勿体ないから医療費支援に回せと言っているけれど、予算1.7兆円も使え、医療費支援に新規に追加しろ、というのが正しいのでは。その為の予備費10兆円だったわけだし。まぁ、それにケチを付けていたのも野党だけれど。

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