2020年6月21日

ねじれた解釈

米国衣料品大手のJohnson&Johnson (J&J)が、昨今の人種差別運動を考慮して「美白系製品の一部販売を中止する」ことにしたというニュース。どう言う判断があったのかは分からないけれど、個人的には余りに飛躍した考えというか、そう言うねじれた解釈が、どんどん問題の本質を不明瞭にして解決から遠ざかる原因になるんだろうなぁという気しかしない。

すでにTL上では色々賛否が入り乱れていて、それなら「(黒く日焼けする)日焼けオイルも駄目だろう」とか、「美白=美肌の意味では」とか、何か話のベクトルが発散している気がする。要するに、白人に憧れて、肌を白くすることは差別になると言う事なんだろうけど、白人側がそれ以外の人に肌の色を変えさせることを強制するなら問題だけれど、自分で自分の肌をどうしようと、それはその人の勝手というか自由なのでは。J&Jが、「白人は優秀、白人は正義、白人は素晴らしい」とかいう宣伝文句を使って、それらの美白商品を販売していたなら問題だけれど、単に美意識の一つとして「白い肌」とか「美白商品」として販売しているなら、そこに価値を見いだす人が利用する分には何の問題も無いだろうし、それは個人の自由なのでは。仮に、そう言う商品を利用して肌が白くなり「自分は白人になった、凄いだろう、良いだろう」と言うようなことを言う人が会ったとしても、それはその人個人の資質の問題であって、商品の問題では無いし、ましてやそう言うものを販売しているのは色々なニーズの結果なんだから、少数の人が勘違いしている責任までとる必要は無いと思う。

先日のレジ袋有料化の話と似ていると思うけれど、元々はレジ袋をちゃんと廃棄していないから海洋汚染だったり、自然破壊が生まれているわけで、だから使用量を減らそう、無くそうというのは、一つの対処療法ではあるけれど根本的な解決策では無い。根本的な解決策は、全廃するか、ルールを確実に遵守することなわけで、今回の話だって色々な理由から自分の肌を化粧したい治療したいと言うだけの話が、そう言う行為や考え方すら否定することになる。過剰反応というのか、余計な摩擦を回避したいというのか、それはそれでその企業としての方針なんだろうけど、そこから誤解が生まれたらやはりその考え方は問題があるように思いますね。

歌手のマイケルジャクソンが、自分の肌を色々な方法で白くして、何とか「白人」になりたがっていた話は有名だけれど、今彼が存命であの状態が続いていたら、世間の反応はどうだったろうか。肌の色で優劣を決めることは出来ないし駄目だと思う半面、自分が肌の色も含めて個性的になりたいと思って行動することは自由だと思う。自分の心に忠実になりたいということで、LGBTQという動きも認められているのに、そこに「肌の色を変える」という行為が含まれても不思議では無い。問題なのは、買えることでは無く、それを差別する行為なわけですからね。本質を冷静に判断批判する事には、仮に自分と反対意見でも傾聴するけれど、本質とはかけ離れた意見や行動に関して、本当に考えている人や真面目に行動したい人達にとっては、単に迷惑だけだし、そこには別の意図があるようにしか見えない。もしかしたら、それが最初からの目的なのかもしれないけれど。

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