2020年6月21日

マイル担保に50億ドル

厳しい状況を乗り切るために、各航空会社はあの手この手で融資を獲得しようとしていますが、UAがマイレージプログラム(MileagePlus)を担保に、50億ドルの融資枠設定にこぎ着けたという記事。最初意味がよく分からなかったんですが、要するに「1億人以上の会員価値」などから、それらに50億ドル(約5300億円)程度の「価値」を認めたと言う事なんだろうなあ。

まぁ、別の言い方をすれば1億人分の個人情報な訳ですが、無作為の1億人ではなくて、UAを利用してビジネスやプライベートで移動する人達1億人分の情報だから、付加価値は高いだろうなと言う事は予想できます。さらに、FFPの構成層を考えると、やはり企業利用や法人利用が多いだろうから、ビジネス的付加価値も高そうだし。ふと思ったんですが、ANAやJALのFFPシステムの価値はどれくらいだろうか。会員数だけ見たら、多分数十分の一くらいだろうなぁと思いつつGoogle先生に聞いたら、AMCもJMBも、どうも会員数は2000万人を超えているらしい。思わず「えっ!」とビックリする会員数。まぁ、UAの1億人という数にしても、アクティブメンバーはその数十分の一くらいだろうから、AMC/JMBも同程度と考えたら、そんなに不思議では無いけれど。

それでも、飛行機が日本で言うところの新幹線みたいな位置にあるアメリカの会員数が1億人なのに、地方空港の数は多いけれど、フライト数はそれほどでも無いような日本で2000万人もいるのは不思議な気がします。アメリカの場合は、AAやDLだってそれ位はメンバー居るだろうし、それ以外にも大手の航空会社は複数社運航していますからね。重複してメンバーになっている人も多いだろうし、一概に単純計算は出来ないけれど、日本にはよほどFFPに命を賭けている人が沢山いるんだなぁと感心しました(えっ?)。多分に、日本人の「オタク気質」が影響しているんじゃ無いだろうかと自己分析(笑)。

今回の分も含めて、UAは9月末までに約170億ドル(1兆8000億円)の資金が確保されて、取りあえずはそれまではなんとか持ちこたえられそうだけれど、逆に言えば9月末までにそれなりの状態に回復しないと、その後はさらに厳しい事になるわけですよね。固定費などの削減で、改善策も進めて居るみたいだけれど、こればっかりは自社の努力だけで何とかなるものでも無く、やはり人の移動が有る程度の制限はあるにしても、そこそこ自由にならないとかなり厳しい。UAにしても、その他大手にしても、まずは国内線を戻して行くしか無いのだろうけど、最悪の事態は秋ぐらいから回復して国内線が元に戻った途端に、来シーズンの流行が始まってまた国際線は運休、国内線も減便何て言うことになったら、冗談で無く、米系大手の合併とか、日本でもANA/JALの合併は極端としても、中堅航空会社の吸収などは起こるかもしれない。本当、今年は何も出来ない一年になりそうで残念です。

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