2020年5月19日

芸能人とSNS

ここ数日、芸能人とSNSに関わる話が二つ。一つは、検察庁法改正に関しての、ハッシュタグ騒ぎ。もう一つは、ダレノガレ明美さんに対しての誤報(?)虚報(?)による、SNSでのデマや脅迫まがいの書込など。

先ず前者のハッシュタグ騒動。ツイート/リツイート数で、同時は300万とか400万、その後は1000万とかいう数だけが一人歩きして、それが立憲民主党の議員に関わると「1000万人が反対した」と、さらに膨れあがる結果に。精査してみれば、確かにツイート/リツイート数は何百万と発生したのかもしれないけれど、一人が何度もそう言う操作可能だし、さらに一人で幾つもIDを作成可能だから、実際はどうなのかは不明。IDだけみると、50万IDがそれだけの書込を生成させたことはデータから分かっているようですが、その50万IDが実質何人なのかと言う事は、多分twitter社位しか分からない。一番の問題は、そう言う不確かな事を根拠に、「国民の声だ」とか言われることですよね。明らかに都合の良い宣伝にしか思えない。で、その中にこれまで政治的な発言をしていなかった芸能関係者・タレントさんまでがツイートしたりリツイートしたりしていて、「本当に内容を理解しての行為なのか」という批判が。中には、どう見ても「祭りに乗った」的な書込も見られるし、その後の発言を見てもそんなに深い考えがあってやったようには思えない。只問題なのは、回りからの批判が「芸能人が政治的発言するな」みたいな、明後日の方向の批判ばかりが取り上げられ、そこからまた話の流れが発散して言っていること。一般人だろうが、有名人だろうが、タレントさんだろうが自由に発言する権利はある。ただし、一度公にされたものは、玉石混交の批判や意見を受けるのも同じ。その中には、見る意味も無いような罵声から、冷静な助言まで色々あるはずで、本来はその助言や反論を取り上げるべきなのに、何故かメディアで取り上げられるのは「芸能人へのバッシング」みたいな部分のみ。それもおかしい。

もう一つは、ダレノガレ明美さんを名指しこそして居ないものの、彼女に薬物疑惑があることを仄めかす記事を掲載したAERA.dot。彼女からのクレームを受けて、すでに記事は削除されてAERA.dotのサイトにお詫び記事も掲載されたけれど、そのお詫び記事が分かりにくい事も有り、さらにエスカレート。記事を作成した記者や直接の担当者との直の説明を求めて、現在弁護士を入れて交渉中の様子で、これはこれでメディアを余り敵にしたくない芸能人・タレントさんとしては珍しい行為のような気がします。彼女の場合は、過去にもいろいろとSNSの書込で批判等で炎上することもあり、ある意味「炎上タレント」の異名もあるくらいだけれど、流石に今回は腹に据えかねた様子。個人的には、徹底的に相手の対応を公にして、何が悪くて何が誤解だったのか、はっきりさせて、メディアに非があればそれも明らかにして欲しいですよね。何度も書いているけれど、メディアが誤報を出す、虚報を作るということは、例えば製造業で言えば発火する可能性のある製品を販売するようなもの。毎年秋ぐらいから、発火可能性のあるファンヒーター回収の呼びかけをするメーカーとかあるけれど、あれと同じ事をメディアもやるべき。つまり、サイトのトップには明確に分かるようにリンクを競ってするとか、毎月「今月のお詫び」みたいな特集記事を掲載するとか、引用された記事なりが発見されたら、それらを一つ一つ訂正する記事を出すとか、今のメディアは余りに責任感がなさ過ぎると思う。

個人的に変だと思うのは、これまでそんなにSNSに関わってこなかったタレントさんが、たまたま話題のハッシュタグを拡散すると、メディアは大きく取り上げるのに、これまで積極的にSNSを良くも悪くも活用してきたダレノガレ明美さんが同業者のミスに関わっている事は余り取り上げない。言い方は悪いけれど、メディアが伝える者の中には、ニュース等の「事実放送」と、娯楽系の「情緒放送」みたいな分け方が可能だと思うんですが、ハッシュタグ騒動は本来は事実報道であるべきは無しが、後者の情緒合戦みたいな事になってしまっている。さらには、自分達の存在意義にも関わるような、ダレノガレ明美さんの話は、意図的なのか何なのか余り取り上げない。何処かの企業に、何か不正や疑惑が生まれると、盛んに「反省」とか「改革」とか「自助努力」とか言うのに、いざ自分達にその問題が発生してもそう言うことは殆ど言わない。というか、あえて避けている印象すら受ける。本来拡散力のある芸能人や著名人とSNSとの関わり合いは、結構メディア的には大きなテーマだと思うのに、何故か変なベクトルだけが重宝されていて、そこには何か浦野意図があるんじゃ無いかと邪推されてしまうことに、既存メディアの問題点があるんでしょうね。

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