2020年5月3日

裏取りしない新聞記事

政府配布の布マスク問題にご熱心な毎日新聞。社民党の福島党首が厚労省から取得した契約書を開示したところ、4社名の「ユースビオ社」に加えて5社名として「シマトレーディング社」の名前が出てきて、大騒ぎの記事を掲載しているけれど、それって既に説明されていることですよね。

ユースビオ社の社長インタビュー記事が幾つか出ているけれど、ベトナムでの事業実績があり、政府調達の前にベトナムからのマスクを入手して近隣の自治体に配っていたことから、今回の調達に繋がったと説明している。その時、ユースビオ社が輸入業務が当初出来なかったので、親戚の花などの輸入実績のある会社に依頼して代わりに布マスクを輸入して貰ったけれど、その後自社の登記を更新して自ら輸入できるようになり輸入したとも説明して居る。その親戚の会社が、「シマトレーディング社」であることは別の記事でも説明されている。だから、契約が最初のロットと次のロットで別になっていることも不思議ではないし、初回分の単価が80円と割高になっていることも不思議ではない。それに、シマトレーディング社は輸入代行みたいな事を依頼されただけなので、実質布マスク対応業者は4社、という説明も間違いでは無い。

一番の疑問なのは、元々は汚れた布増すが配布されたという「不良品」問題だった物が、知らない会社名が出てきたから「違法契約」みたいな話にすり替わっていること。仮に、今回の不良品の多くが、この会社が輸入した物に集中しているとか言うならまだしも、まだそんなことも確認出来ていないし、単に無名の会社だから、地方の小さな会社だから、それがこんな契約を獲得出来るのはおかしい癒着だみたいな話にどんどんすり替わっている。それって、ちゃんと取材もしていないし、論点をどんどん取り替えて都合の良い方向に誘導しているだけな訳で、メディアとして一番やっちゃいけない行為では。

其れ以前に疑問なのは、福島議員が入手した契約書を公に公開しているけれど、それって許されることなのか? 普通契約書って、当事者のみ開示する物でしょ。仮に、何らかの条件を付けて厚労省が福島議員へ開示したとしても、それを一般に公開することまで許諾したのか凄く疑問。この人達の勝手に論理で、手に入れた者は何でもかんでも自由に出来るみたいな解釈をしているんじゃ無いのだろうか。大体、新聞記事の公開されている最後には、
他3社に比べて事業規模が小さく無名の会社であることから注目された。
と、まるで無名であったり小規模事業者であることが悪い事のように書いているけれど、この人達は日頃大企業批判、特定企業優遇を批判していたんじゃ無いのか。自分達に都合良く解釈していくことは、決して報道とは言わないと思う。まぁ、それが毎日新聞や幾つかの新聞社の社是らしいけれど。

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