2020年5月13日

ハッシュタグ騒動 (2)

昨日のハッシュタグ騒動の続きなんですが、実際にどの様に拡散していったのか調べられた方がいて、ちょっと感動。具体的なツール名とか手順の詳細は書かれていないので、どうやったのかは不明だけれど、この方の他の記事とかみてもちゃんと定量的に評価されているから信頼度は高いと個人的には思っています。

で、タグ「#検察庁法改正案」に関するツイート/リツイート(関係語句も含めての検索)を収集して考察した結果は本文を読んで頂くとして、キーワードを見てみると、

  1. botの影響は殆ど無さそう
  2. 新規アカウントは、全体の0.7%で影響は無さそう
  3. そうツイート数が400ツイート以下のライトユーザーが多い
  4. 全体の44%はツイート1回
  5. 10%位はスパムが疑われる
  6. 全体の2%位のアカウントが、半分以上のツイートを拡散している
  7. ツイートのほぼ全部が「反対」の意思表明
この中で気になるのは、やはり最後の二つですよね。2%というと10万アカウント位でしょうか。一人20~25回位の操作で、半分くらいになるのかな。それに吊られて、一般ユーザーもリツイートしたみたいな感じだろうか。母集団がそれなりに大きくなると、その影響力は大きいですしね。特に、どう言う経緯か不明だけれど、フォロワーの多い著名人やタレントさんのアカウントがツイート/リツイートすれば、多分何百何千というリツイートが発生するだろうし。

やはり気になるのは、最後に書かれているこの内容によるグルーピングの結果。確かに一つのテーマ・話題があれば、それに対して賛否が分かれるのが普通だと思うけれど、これだけ「反対」意見に集約というか収束しているというのは、逆に何か人工的なものを感じてしまう。母集団が余りに大きいから、「賛成」意見のグループが小さすぎると言う事も有るのかもしれないけれど、それならそれで「反対」がそこまで集中している理由がよく分からない。

例えば、今回のタグが「#10万円こない」とか「#マスク足りない」みたいな内容なら、まだ分かるんです。デモ、今回のこの改正案なんて、殆どの人が気にも留めていないというか、知らなかったような内容。たまたまトレンドになったから今では話題にする人も多いのだろうけど、正直この改正案よりもより身近で緊急度が高くて切実な話題は幾らでもあると思うのに、何故と疑問だけがやはり残ります。そう言う意味で、みんなが危機感を感じて緊急性を感じて一斉に声を上げたと言うよりは、何か作為的な行為があり、それが偶然閾値を超えて一気に拡大拡散したみたいな気がする。可能なら、そのツイート/リツイートの内容も含めて評価出来ると良いのだけれど。

ところで、メディアや野党は、この結果を理由に法案の審議中止や変更を要求している。個人的には、いゃtwitterのトレンドだけで、社会の仕組みを変えるなよと思うけれど、それが結果的にブーメランとして戻ってくるのはいつものこと。先日の、尾身副座長に対しての福山議員の質問態度が余りに酷いと、一斉に非難の声があがり、一気にトレンド入りしている。こちらに対して、改正案に反対していた人達はどう言う対応をするのか、非常に興味が有ります。なんせ、尾身副座長に対しての質問態度に関しては、身内からも批判が出てくるくらいですからね。まぁ、これまで同様、謝罪にもならない弁明をぼそぼそして終わりなんだろうけど。あれだけ騒いだだけに、自分達へのブーメランも無視できず、結局いつものように尻すぼみで終わってしまうんでしょうね。本当に時間とお金無駄。

で、このトレンドを「世論」とすることにも正直抵抗があるのだけれど、本当はそう言う傾向やトレンドで物事の真偽を判断するのでは無く、やはりその内容を吟味して理解して判断しないと駄目という事。今回の改正案にしても、定年年齢を一般と合わせると言う点では妥当だと思うし、話題になっている黒川氏に対しての利益には、どう見てもなりそうも無い。10年位前から始まっている議論ではあるけれど、その途中の経緯や今回採決する理由なども、半分は国民の責任ではあるけれど、やはり再度説明するというかリマイドを×必要性はあるだろうし、その部分が丁寧に成されていないことが最大の問題では無いだろうか。500万の超えとか、著名人の意見とか、そういう部分に流されないで、もっと本質は何か、それに対しての自分の意見はどうなのか、そういう部分を全体の流れに流されないで判断できるようなリテラシーの重要性を改めて認識する話ですね。

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