2020年5月12日

クロマキー合成

日曜日の朝TBS系列で放送されている「がっちりマンデー」の今回の放送は、出演者三人がクロマキー合成で離れて位置している状態を、通常のスタジオセットの背景に合成して、結果的に以前のようにソファーに並んで座った状態での進行の様子を再現していました。たまたまなのかもしれないけれど、結構以前の状態に近くて、再現度で言えば80点、いゃ85点くらいは上げても良いかもしれない。マイナス点は、モニターのためのイヤホンの白いケーブルが目立ったことと(これはワイヤレスイヤホンすれば解決?)、やはり人物のアウトラインに少しディザが目立って、背景との合成と分かる場面が時々発生すること。でも、これまで見た新型コロナウイルス対応の合成画面の中では、一番出来が良くて以前の画面との同一性も一番高かった気がします。

テレビ局も収録に苦労している様子はよく分かるんですが、ここに来てスタジオ収録の場合、大画面のモニター設置も含めて物理的に出演者間の距離をとってそのまま生映像で送出する場合と、それぞれ別の場所に居ながらも、ワイプやクロマキー合成で一つの画面構成にして送出する場合、2パターンに分かれつつあるように感じます。どちらの場合も、リモートで参加するとどうしてもレスポンスにタイムラグが発生するので、今の所凄くを感じる所は共通。5Gになれば、遅延はもっと無くなるんだろうけど、まだ使えるところまで履いていないのかな。docomoにしてもauにしてもSoftbankにしても、5Gの売り込みも兼ねてテレビ局とコラボスしたらいいのにと個人的には思うのですが。まぁ、其れ以前にライティングとかカメラワークとか、まだまだ慣れないので人によって映像品質にかなり差があるのも難ですよね。その分、いかにも手作り感みたいな印象があって、微笑ましいと言えばそうだけれど。

以前のようにスタジオ収録する場合は、2~3m位出演者同士の間隔を取ったり、間に透明のパネルを入れて分離したりと工夫は色々しているけれど、その分違和感も大きい。全体を入れようとすると、どうしても引きの画になるし、それでも入りきらないのは何ともしようが無い。仮に新型コロナウイルスの終息宣言が出されても、今後の収録では以前と比べてそれなりに距離を置いて出演者が座るような演出にならざるを得ないでしょうね。所謂「ひな壇芸人」さんとか、コメンテーターやゲストが何人も並んで話をするスタイルは、これからは駄目かもしれない。そんな中で、個人的に勝手に盛り上がっているのが、今回見つけたクロマキー合成。最近は、グリーンバックが多いみたいなんですが、昔はブルーバックを使っていましたよね。あの背景色は、肌色の補色を使うことで、人物が綺麗に合成出来るようにするんですが、青色の補色は黄色なんだけれど、グリーンになるとオレンジ色が補色になります。最近グリーンバックが多いのは、日本人の肌の色が少し黒ずむというか濃くなってきたと言う事なんだろうか。そのためかどうか分からないけれど、最近の合成は凄く自然な感じになってきているのも確かで、しかもスマホなんかでもそれなりに可能なのにはビックリ。以前は結構な規模のシステムが必要だったけれど、やはりシステムの進化は凄いですよね。

「がっちりマンデー」では、3人の出演者が広いスタジオの左端・中央・右端と、10m近く距離を取ってグリーンバックの席に座っていたけれど、流石にそれだけの距離があるとリモートのような遅延は無いけれど、やはりやり取りに少し間が空く感じ。どうせ人物だけ切り抜いて合成するんだから、もっとグリーンバックのセットの距離は縮めて、代わりに間に見えないように透明な仕切りでも入れれば、会話もそれなりに自然にやり取りできるんじゃ無いだろうか。コロナ後にどこまで対策するかは分からないけれど、出演者が違和感を感じない程度の演技しながら対話してくれれば、見ている方はクロマキーの画面でも十分納得出来そうな気がする。これまでだと、天気予報の時位しか使われていなかったこの技術が、もしかしたら次のテレビ業界を背負って立つ技術に進化するかも(笑)。

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