2020年4月4日

200億円の使い方

マスクの配布騒動では、2枚×5000万世帯×200円=200億円、郵送利用も含めると210億円位のコストがかかると言われていて、それだけのコストが無駄という話も。私は、今回のマスク配布に関しては「肯定派」なので、これはこれで良いと思うし、さらにもっと沢山の支援、特に仕事が止まってしまって困っている個人や中小企業に対しての支援を、まずは迅速に進めて欲しいと思うけれど、じゃぁこのマスク配布の代わりに何が出来るのかとちょっと考えてみました。

「210億円」というのは結構な金額ではあるけれど、その範囲を「日本国民」の1億2000万人に広げてしまうと、一人当たり「175円」にしかならない。逆に、国民一人当たり10万円の給付金を手配するとすると、12兆円。リーマンショックの時の1万2000円でも、1兆4千億円。それと比べると、210億円は1.5%位。だから、この程度の金額と言っては失礼だけれど、広く薄く配布するならそれこそマスクのように安価でもそれなりに利用価値のある物を配布しないと無理があります。じゃぁ210億円を、どの程度の人数に配布したら、それなりに「重み・価値」のある金額になるのだろうか。1万人なら、一人当たり210万円、10万人なら21万円ですから、大体10万人から20万人(一人当たり10.5万円)位なら、それなりに意味のある金額になりそう。

ここでふと思ったの場、今新型コロナウィルスの最前線で戦っている医療従事者の数ってどれくらいなのかという事。厚生労働省に、医療従事者数の資料があったので見てみると、歯科医師、薬剤師以外の「医師」が約29万人、看護師が約92万人、准看護師が約40万人で、ざっくりと160万人位。この中で、今指定病院等で患者対応している関係者数はどれくらいだろうか。仮に1割とすると16万人ですから、その人達に手当を出すとすると10数万円くらいは賄えそう。ただ、ここには、例えばPCR検査等のための臨床検査技師(約60万人)は含まれていないから、もう少し対象人数は広がっていくのかもしれないけれど。勿論、お金だけで人材不足は解決出来ないし、彼にしてみればお金よりも少し休息したい、と言う気持ちもあるかもしれないけれど、一つの報いる方法としてはありかもしれません。ただ、それ以外の入り用関係者だって遊んでいるわけでは無いから、全体的な底上げは必要なんだろうけど、今回の様な全国的な危機状況の場合には、例えば「危険手当」みたいな感じでそれなりの手当は必要でしょうね。何かその種の手当が、一日420円とか言う書込も見た記憶があるんですが、それじゃぁ本当にマスク2枚分じゃ無いか...

やはり、こう言う事の場合「線引き」が難しいですよね。どういう人を対象として、どこまでなら渡して、どこからは渡さないと言う事を決めると、絶対その境界線上の人は出るわけで、その人達の不満も必ずでる。その数を最少化しようとすると、結局は「全員」という話になるんだけれど、そうすると今度は原資が足りなくなったり、不公平感も大きくなるし。個人的には、一律全員に給付金を渡して、来年の確定申告時に一定以上の収入の人からは、その分を特別徴収みたいな形で引き上げるというのが、まぁ一番公平で簡単で分かりやすい方法じゃ無いかと思うけれど。で、その給付の時に、マイナンバーとそれに紐付けた口座情報を提供させることで、もし再度こう言う事が発生した場合に利用出来るようにしておくとか。色々問題はあるけれど、やはり瞬時に全国民の状況を把握出来ない事が、なかなか支援が進まない原因の一つじゃ無いかという気がする。まぁ、それはそれで反対する意見も理解出来るし、多分賛成反対五分五分くらいなのかなと思うけれど、世の中「シェアリングコミュニティ」というのであれば、そう言うことも共有していく社会構造というのが、やはり必要なんじゃ無いだろうか。今回の200億円が、その引き金になるか...

0 件のコメント:

コメントを投稿