2019年10月5日

ボールの投げ方

まだまだ続く、アメフトvsラグビーのボール問題(笑)。発端になった書込の一つのこの記事ですが、レースの有無だけで無く、最後の
「このレースに指を引っかけて、野球のピッチャーのように上から投げ下ろします。」
というのも引っかかりますよねぇ。「レースに指を引っかける」のは、まぁ正しいとしても、「野球のピッチャーのように」投げたら、絶対にアメフトのボールはNFLのようなスパイラルにはならずに、通称「ガメラボール」と読んでいる、横に回転した不規則に回転する状態で飛んでいきます。「上から投げ下ろす」というよりは、テイクバックしたら、レースに掛けた指を下に捻ってボールに縦回転を付けつつ、真っ直ぐに押し出すというような感じで「投げる」ようにしないと、ボールは回転(スパイラル)しながら飛んでくれない。

野球に例えるなら、多分シュートの投げ方が一番近いんじゃ無いだろうか。手の捻る方向と逆方向の回転をボールに与えるのが、似ていると言えば似ているけれど、でもシュートの場合は(カーブでも)、ボールに回転を与えて軌道を曲げることが目的ですが、アメフトの場合はボールに回転を与えて真っ直ぐに飛ばすことが目的だから、その意味は180度違うと言ってもいいだろうし。さらに野球の場合は、基本ピッチャーがボールをリリースする位置よりも、低い場所にあるストライクゾーンに投げ込むのが目的だから、「上から投げ下ろす」という動作も理解出来るけれど、アメフトの場合はほぼ水平位置だったり、ロングパスの場合は放物線を意識した投擲をする必要があるわけで、「投げ下ろす」投げ方では対応出来ない場合が殆ど。

また動作としては、「投げる」というよりは「押し出す」感じに近くて、個人的には槍投げの投げ方が、動作的には似ているんじゃ無いかと。ただ、槍投げは掌を上向きにして槍を槍の本体をその掌に載せて、人差し指と中指を槍のレース(槍の途中に撒いてあるテープ)に引っかけて、ゴムパチンコで割り箸を飛ばすみたいな感じで投げるんですよね。アメフトでは、掌は下向きにして、親指とレースにかける人差し指・中指でボールを挟んで持ち、イメージとしては、そのままボールを吊り下げる感じで保持しながら「投げる」。この時に、野球のように上から下の動作が加わると弾道も下がってしまうから、真っ直ぐにボールを押し出すようにしないと行けないわけで、これが慣れないとなかなか難しい。下手に野球とかキャッチボールの経験があると、なかなかちゃんと投げられないのは、その動作の違うがなかなか飲み込めないから何じゃ無いかと。

ラグビーの場合も、例えばモールからサイドにボールを投げる場合は、両手で持って捻りを加えてスパイラルを与えるけれど、サイドラインからスローする時にはアメフトみたいに、手と言うよりは腕をボールに巻き付けて、駒を回すみたいに捻りながらスローインする場合がありますが、野球のように「球状」ではなく、楕円のボールですから、長軸を中心に回転ざせないと、ボールが安定しないし軌道も定まらないわけで、そう言う意味ではアメフトもラグビーも「ボール(Ball)」と言うし、「楕円球」とも言うけれど、別の言葉が適切なような気もしますね。ちょっと物騒な例えかもしれないけれど、回転しながら真っ直ぐ飛び出して行くのは、鉄砲の弾丸と同じ仕組みだから「バレット(Bullet)」とか。日本語だと「楕円弾」とか。もともとアメフト自体、代理の戦争ゲームみたいなモのだから、ある意味正しいような気もするんだけれど。

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