2019年10月4日

スカイカム

ラグビーW杯の試合や、その様子が頻繁にテレビなどで放送されて、その時に試合中の様子を上空から撮影するためにスタジアムに設置されている、スカイカムも移ったりします。アメフト、特にNFLを見ている人間にとっては常識というか、見慣れた放送設備の一つですが、そうで無い人にとっては物珍しい設備の一つらしく、結構話題になっているみたい。で、個人的に「なるほどなぁ」と思ったのが、「杏奈ケーブルでつるすんじゃ無くて、ドローンで撮影すればいいじゃん」という意見。多分、これが最近というか今時の意見でしょうね。

元々スカイカムは、ドローンが登場する以前に作られて使用されているものなので、そう言う意味では多少時代遅れみたいなものはあるでしょうね。最近のようにドローンの性能が上がってきても上がってきてもリプレースされないのは、やはり色々理由があるんじゃ無いかと。その一つが、例えばRBがボールをキャリーしている映像を上空から撮影する場合、カットバックとかして急にコースとか変えた場合、ドローンではついづいが難しいんじゃないかと。浮かんでいるという事は、その分慣性モーメントの影響も大きいわけで、急に曲がろうとしても、どうしても大回りになってしまう。その点スカイカムは、4点をケーブルで操作されているから、急に止めたり曲がったりは、ケーブル強度の範囲内ならかなり可能なはず。

あと、ドローンは何かの理由で落下する可能性がありますが、ケーブルで吊っていればそのリスクはかなり減るでしょう。最も、以前NFLのスタジアムで、確か練習中だったと思うけれど、落下した事があったはずで、100%安全とは言えないけれど、リスクはドローンよりは遙に少ないはず。課題は、設置する費用・手間かな。まぁ、スタジアムの四方にワイヤー固定用の支点があれば、後はワイヤーを出し入れするモーターと、それをコントロールするシステムだけの話だから、そんなに難しいものでも無い気がしますが。実際、多分今回のラグビーW杯の会場全てに設置されているんだろうから、出来れば大会終了後も残して欲しいですよね。

アメフトの練習の時には、色々な角度からビデオを撮影して、それを何度も見直して修正するんですが、これまでだと櫓とか脚立などの上から撮影していました。最近ではドローンを飛ばして、まさに真上からの映像とか、設備が無くてもそれなりの確度から撮影出来たり、凄く便利。そう言う意味では、より安定したドローンの開発は面白いかもしれない。例えば、ヘリウムガスを入れた飛行船式のドローンとか。それなら、電源が切れても、多少は空中に浮遊出来るだろうから、落下して誰かに怪我を負わせるリスクは減るだろうし。ただ、風には弱そうだから、室内向きかもしれないけれど。個人的には、あのスカイカムの映像の価値をラグビーW杯で視聴者が認識して、今後の屋外競技でのデフォルトになったらちょっと嬉しいかも。そうそう、スカイカムではなくても、ゴールポストにカメラを仕込んで、キックされたボールを追随する映像も面白いのでは。アメフトだとFGのボール弾道って、結構面白い軌跡を描いたりするし、ラグビーの場合は距離も長いので、より迫力有る映像になりそうな気がする。来年の東京2020に向けて、NHK位は受信料分以上の仕事をして欲しいなぁ。

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