2019年8月22日

有機EL

米国Appleが、iPhone用の有機ELの調達先を、韓国のSamsungから中国のメーカーに変えるもと言う記事。共同の記事では日本の対韓国輸出管理強化の影響を言っているけれど、Appleとしてはこちらの記事にあるようにコストの問題でしょうね。問題はパネルの品質と製造能力なんだろうけど、中国の場合は最後は人海戦術で何とかするからなぁ。

このニュースの肝は、調達先が変わるというよりも、有機ELという素材が既に複数のメーカーがコストを勝負にするような部材になっているという事だと思うんですよね。色々技術的にハードルが高くて、唯一Samsungが量産に成功した形だけれど、少なくとも6~8インチクラスのパネルに関しては、多分もうそう言う優位性は無くて、中国メーカーでもと行ったら失礼だけれど、それだけ中国の技術力も製造力も進んできた証拠。それはイコール日本のJDIとか同業他社にとっては、韓国のSamsung/LGE以上の厳しい勝負が必要になることなんだろうなぁ。

中国メーカーといっても、以前は台湾メーカーとの合弁だったり、その子会社の場合が多かったけれど、現在は中国国内の独自に設立されて成長してきたメーカーが殆どなんでしょうね。そこには、中国の国策も絡んでいるんだろうけど、ある意味こう言う開発独裁に近い感じで国策として進められると、多分どこも太刀打ちできない。出、相手が弱まったところで一気に市場を獲得してしまうと。

最近は、中国のコストも上がってきていて、日本と変わらないかそれ以上の場合も有るんですが、勢いを見ると日本の何倍何十倍もあるわけで、個人的には凄く危機感を感じているところ。昔は、安かろう悪かろうの世界だったけれど、最近では「安くて良い」という昔の日本製品みたいなものが普通に出てくる時代ですからね。最初は日本の部材メーカー中心だったApple製品が、韓国製品中心になり、今度は中国製品中心の時代に移りつつあるというのは、なかなか感慨深いというか、時代の流れを凄く感じる話だなあと思います。

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