2019年6月15日

愚問に喜ぶ

衆院財務委員会で、立憲民主党の大串議員が麻生金融担当相に自分の年金について質問した件。麻生さんは、「秘書に任せているので正確な記憶がない」と回答し、それに対して大串議員は、そんなことも知らないのか的な反応。まぁ、麻生さんが年金を貰わなくても生活に困らない富裕層であることは分かっているし、その金額が幾らか知らなくても、それが問題とは思わないけれど、何事も針小棒大に騒ぎ立てて政府批判をしたいだけの人達は、今回の金融庁のレポートを思いっきり膨らませて利用する感じ。

金融庁のレポートに関しては、私も実際に読んでみたけれど、これまで言われてきたことを最近のデータで再度説明している内容だし、目新しいのは平均寿命が伸びるに従い、老後の蓄え・備えに関してより深く言及していることじゃ無いだろうか。まぁ、その点が証券会社のCMみたいないわれ方をしているけれど、銀行の金利が期待出来ない現時点では、証券商品に対して長期的な運用を目指すというのは真っ当な考えだと思うけれど。

質問した大串議員は、金融担当書である麻生大臣が自分の年金金額すら知らないという事をネガティブに吹聴したいのだろうけど、じゃぁ野党議員は全員把握しているのだろうか。中には、麻生さんほどでは無いだろうけど年金が無くても生活できている・出来る人もいるのでは。例えばそういう人達が、自分の年金分を何か別の物に回すとか、一定額以上の収入があれば年金の支給を一時保留して少しでも年金財政を改善させるとか、そういう提案をするならまだ分かるんだけれど、結局はいつものパターンで相手の失敗をあげつらうことで自分をよく見せようとするさもしい考え。所謂「野党根性」というか、なんでこの人達は相手よりもより良い提案をするのでは無く、相手を引きずり落とすことしか考えないのだろうか。まぁ、だから万年野党というか、その野党にもなれないくらいの支持率なわけですが。

2000万円の話も、レポートを取り下げたら「なんで取り下げた」と、レポートを擁護する発言をする。結局、その内容に関しての意見・反対では無く、相手に対して批判したいが為の材料の一つでしか無い事を自ら証明している。そんなことを何年もやっていて、結局は何も出てこなかったモリカケの2匹目の泥鰌を今でも待ち望んでいるのだろうなぁ。そんなことは、時間の浪費であって、何も改善しないし利益も生まない。年金に関して、完全な政策では無い事は分かっていて、しかも少子化を想定した制度設計では無い事も事実なので、そこに対しての対案をするなら多分支持する人も多いはず。私も、実際に年金を考える年齢になってきて、自分の世代はまだ何とか支えて貰えそうだけれど、一世代二世代後の人達は、どうなるんだろうかと不安になる事も事実。今は賦課方式で現役世代が引退世代を支える仕組みだけれど、これを思い切って積立方式に変更して、その積立に関しても何らかの優遇措置を設けて厚生年金的なものが、会社勤め以外の人にも行き渡るような事を考える必要が有るのでは。勿論、切り替え時には膨大なお金が必要になるんだろうし、ある部分は不公平感もあるんだろうけど、その痛みを今するのか、将来に投げるのか、それを考える時期じゃ無いだろうか。そう言う建設的な議論を、私達は望んでいるのだけれど、愚問を良問と勘違いするクセは一生直らないでしょうね。

0 件のコメント:

コメントを投稿