2019年3月21日

静大・浜松医大統合と分離

去年ビックリした、静岡大学と浜松医科大学の統合話。その頃は、浜松医科大学が静岡大の医学部になり、名実共に「総合大学」となるんだろうなぁと思っていたら、違うんですよね。両大学を統合して、浜松医科大と静大の工学部がある浜松市の大学(=理系)と、現静大から工学部の教養課程を抜いた、静岡市の大学(=文系)の2つの大学に分離するらしい。それによって、今の時代文系のニーズが減っているため、静岡側の大学(静大静岡?)は危機感を持っているのに対して、浜松側の大学(静大浜松?)は、特に医大は満場一致で賛成しているらしい

物理的に離れた大学同士の統合では、名古屋大学と岐阜大学が発表していて、この統合(東海国立大学機構)では、さらに地域の名古屋工業大学や三重大学などにも声を掛けて、中部地方の国立大学をまとめるようなことも考えているらしい。言ってみれば、企業統合でよく見られる「〇〇ホールディングス(HD)」を作って、その下に既存の企業がぶら下がり、見た目上等合、実質これまでのように個別に活動、みたいな感じ。勿論、「個別に活動」と言っても、それは開発とか営業とかコアな部分で、共通化出来るところ、削減できるところはHDの下でどんどん効率化していくもの。だから東海国立大学機構になったら、事務手続きとか調達とかはスケールメリットが生まれるだろうけど、重複する学部や研究もあるだろうから、それらは効率化されることは確実。そうやって、スリム化して経営の効率化を進めないといけないし、だからこそ大学生数が減っても存続できる体制になるわけだけど。

で、今回の静大と浜松医大の統合は一寸違う。重複する学部が有るわけでは無いから、そう言う意味では1+1=2となるはずだけれど、それをシャッフルして、1+1=1'+1'みたいなことをしようとしている。こう言う例って全国的に初めてなのだろうか。静岡と浜松は、ある意味静岡県内でのライバル同士というか、対立しているとは言わないけれど色々意識していることは確か。県都でもある静岡市は、商業の街で、だから浜松市と比べても駅前は賑やかだし、正直ショッピングセンターとか開発度合いは静岡市の方が優れています。方や浜松市は工業の町なわけで、ヤマハ、スズキ、ホンダは代表的だけれど、それ以外にもいろいろな有名企業、全国的な企業が多いのは昔から言われていること。まぁ、そう言う意味で、一度まとめて、理系と文系で整理するというのは、まんざら間違っていないと思うし悪くないアイデアだと思うけれど、今の社会状態を見ると静大静岡側が不安を感じるのも確かかも。

そう言えば、浜松には文芸大(静岡文化芸術大学)もあるなぁ... 「文化芸術」と言っているけれど、別に芸術系の大学では無く、どちらかというと理系っぽい学科何ですよね、ここは。となると、将来的に、静大浜松(=理系)と統合とかという話も出てくるかもしれないなぁ。浜松市も少子化の影響を受けているけれど、まだ静岡市程では無いと思っていますが、気が付いたときには手遅れになっているわけだから、まだまだ先を見た方策が必要なんだろうなぁ。

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