2018年5月7日

イチロー選手

今シーズンの出場を止めて、「代表特別補佐」という地位に就いたシアトル・マリナーズのイチロー選手。「選手引退」ではなく、あくまで登録を外れるだけで、来シーズンはまた選手としてシーズンインから競争が始まると言うなんとも難しいポジション。本来なら、メジャー登録選手から外れて、ウェーバーに掛けられて別の球団への移籍を模索するのだけれど、そうでは無くてマリナーズと生涯契約を結び、このままマリナーズに残りつつ来シーズンの捲土重来を目指すというもの。チームの遠征は勿論試合前練習などもこれまで同様に参加するけれど、選手登録でもコーチ登録でも無いので、試合が始まればベンチ裏に下がるというのが残念ですが。

個人的に感じるのは、マリナーズとして勿論イチロー選手への尊敬の念はあるんだろうけど、それ以上に球団としての事情を感じるんですよね。一つは、来シーズンの開幕戦が東京で行われること。当然そこには、日本人観客に対してのアピールする物が必要で、それが「引退したイチロー選手」では無く「現役のイチロー選手」であれば、アピール度は格段に違いますからね。もう一つは、マリナーズとして何としても殿堂入り選手を出したいという事なんでしょうね。ただ、殿堂入り候補に入るためには、引退して5年以上必要なわけで、となるといたロー選手が何時「引退」を宣言するのか、さらにそこから5年間待たないといけないわけです。仮にイチロー選手が自身が言っているように「50歳」まで現役宣言しているとすると、あと15年位は殿堂入りの機会は無いわけで、マリナーズとしてもかなり長期的な投資になりそう。勿論、来シーズンという短期的目標、殿堂入りと言う長期的目標に加えて、イチロー選手と言う存在がその間にチームの特に若手選手に良い影響を与えることは中期的なメリットになるんでしょうけど。

イチローとしても、この時期は勿論、来シーズン契約できる球団がどうなるか今年以上に厳しい事だけは確実なわけで、少なくともその地位が保証されたことは大きいでしょうね。それは、選手登録と言うだけで無く、選手としてのスキル維持のために施設利用等もそうだろうし、実際にフィールドには出ないとしても、各球場の雰囲気を毎日感じることは大事だろうし。

今回、予定を少しづらしてシアトルでの大谷vsイチローの大戦を見ようかなと言う思いもあったんですが、今にしてみたら、イチローの姿を見ておきたかったという気持ちも少し心残りな。来年シーズンインしたら、最初のシアトルでの試合、観に行こうかなぁ。その時なら、まだイチローも選手として登場するだろうし。

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