2017年8月11日

私はAI

昨日の小池都知事の会見で、毎日新聞の記者が豊洲移転、築地再生の決定について記録が残っていないことを質問したところ、都知事の回答が
「それはAIだからです」
「人工知能というのは、つまり政策決定者で有る私が決めたと言う事でございます。」
と意味不明な回答に。前後の文章を読んでも意味が理解出来ないのだけれど、つまりは「賢い私が、色々な情報を元に決めたから」と言う事なんだろうか。「回顧録には残るかもしれないが」という事は、後日自分の都合の良いように説明すると言うだけで、今どうなってどうしたのかという客観的な記録が残っていなければ、それは記録でも難でも無いと思うのだけれど。

あれだけ散々石原元都知事の事を批判していたのに、自分はそれよりも酷いことを堂々とやりながら何も説明も無い。もっとも回答の最後に、これは「政策判断」で自分が決めた、と言っているので、仮に今回の決定によって何か問題が発生した場合、あるいは後日石原氏に対してのような疑義を指摘されて小池氏に対して説明責任を要求した場合、彼女は石原氏以上に追及される理由を残したように思うのだけれど。最も、記録がないことをいいことに、「私はそう判断した」と言い切って逃げ切るつもりなんだろうけど。

メディアも情けないですよね。森友学園、加計学園問題に対しては、あれだけ説明責任だとか証拠を出せと言うのに、こちらにはそんなことは露ほども指摘しない。支持率が低下している首相に対しては好き放題言うことで、勧善懲悪の役割もメディアが演じていると視聴者に誤解させることが可能だけれど、政策的におかしいことであっても、未だに高井都民の支持を受けている都知事に対しては、下手な記事を掲載すればやぶ蛇になると及び腰になっているのが情けない。

少し前のNHKが放送したAI関連の番組で、相関関係が認められないような異なる事象が、同じような回帰曲線を描くからと無理矢理相関があるような放送をして批判されたけれど、AIって万能の神じゃ無いので、どう言う種類内容のデータを入れて、どの様に処理されたのかをちゃんと精査しないと、とんでもないもの同士が相関があるように見えるし、その結論もなんとなく理に適っているように誤解されるだけ。そう言う意味では、知事本人がどの様な理由から最終的な結論に達したかは百歩譲ってこの時点で開示しないにしても、そこに至る基本的な内容はちゃんと記録に残すべきだし、公開するべきでは。あれだけ「都政の透明化」「説明責任」と言ってきた人が、この状況ではねぇ... 彼女の言うAIとは「人工知能(Artificial Intelligence)」ではなく「あきれた(A)、インチキ(I)」の略ではないだろうか。いゃ、結構マジですよ。

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