2017年8月11日

狙うならどの国

北朝鮮によるICBMの脅威。直接対峙するのは米国なんだけど、よほどおかしくならない限り米国に直接ICBMを打ち込むことは先ず有り得ない。その瞬間、その何十倍、何百倍のカウンターアタックを受けて国家が壊滅することは火を見るより明らかだから。北朝鮮が欲しているのは、現在の支配体制が維持出来るように経済が上向き安定的に外貨が稼げるようになること。中国は、もう少し言う事を聞いて欲しいと思っているだろうけど、韓国とのバッファーとして重要な存在である北朝鮮は手放さないどころか、上手く利用して米国の注意をここに引きつけておいて、その間に東南アジアや中東さらにはアフリカなどの発展途上国への影響力をどんどん高めて支配確立出来れば問題無し。まぁ、ある意味北朝鮮はデコイというか、利用出来る材料なんでしょうね。さらに、韓国にとっては、北朝鮮と一戦交えれば国内が混乱所か荒廃するのは明らかなわけで、そこまでして別に北朝鮮を統合する必要は無いだろうし、今のように付かず離れずという関係が一番良い。一寸見逃し気味だけれど、国境を接するロシア友北朝鮮としては事を構える気はさらさら無いだろうし、このまま北側の重しとして付かず離れずの関係が維持出来れば十分でしょう。

となると、スケープゴートになるのは日本しか無いのは明らか。今回の様に、日本に着弾しなくても、日本を超える、あるいは最悪日本の何処か僻地でもいいから一発ミサイルを着弾させれば、米国としても力尽く以外の対応を考えないといけない。日本は日本で、非難声明は出すだろうけど、憲法の絡みもあり直接的な武力行動には出られない。それによって日本国内が混乱して、左派政権でも出来て北朝鮮向きの内閣でも出来たら、それこそ棚ぼたにもなるだろうし。ただ、逆に日本のナショナリズムが高騰して、一気に防衛費がアップして軍事力(防衛力と言わないといけないのかな)が高まれば、北朝鮮以上に中国が先ず嫌がるでしょう。とは言っても、一気に自衛艦や航空機が増えるわけじゃ無いから、無人機とか中長距離のミサイル等を米国から購入して配備するのが一番手っ取り早いかも。となると、米国としても貿易不均衡が少し改善されるから、反対はしないでしょうし。

北朝鮮にそれだけのコントロール能力があるか分からないけれど、ミサイルが領海に落ちるのと領土に着弾するのではかなりインパクトもリアクションも違うでしょう。多分領海着水位なら、日本の世論もそれ程まだ盛り上がらないだろうし、例によって変な人達が声高に「日本の挑発が」とか言い出すに違いないと思う。ただ、日本海側の領海着水だと、それは日本に対しての攻撃で米国に対しての攻撃とはとられないので、理想的には太平洋側の領海に着水させるのがいいけれど、これは一寸軌道計算を間違えると日本列島に着弾する可能性もあり、その場合には準戦時体制くらいまで行ってしまう可能性もあるから、そこまで北朝鮮が踏み込めるかどうかが疑問。個人的には、日本列島とグアムの中間地点当たりに着水させて、その時に日本列島通過時に迎撃されたら、あるいは迎撃行動に日本が出たら、それを日本批判の材料にする、と言うシナリオ。これなら、直接米国に被害を与えずしかし実力誇示する事は出来るわけで、これが一番ありそうな気がします。実際、日本列島とグアムの間なら多少精度が低くても何とかなるし。でも、そうなると小笠原諸島あたりが気が気じゃ無いかも。

北朝鮮に限らず、こういう状況に日本が直面する時にいつも感じるのが「日本って、本当にいじめられっこの立場だよなぁ」ということ。仕返しされないと周りは分かっているから、多少の無理難題は平気で言ってくる。それでいて、金払いはいいし、文句は言わないし。あれだけ教育などでは批判する人達が、対国同士の話になると何も言わないのも不思議なんだけど。別に日本が軍国主義に走る必要は無いと思うけれど、ちゃんと明確な態度は示すべきですよね。警告は三回まで、それでもまだちょっかい出すなら経済的に対応し、それでもまだ続くなら、みたいな。ただ、それに見合うだけの人的損害も覚悟しないといけないわけで、そこまで日本人としてのマインドを変えることが出来るかというのが最大の問題かも。

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