昨日NTVの番組内で発表があった、NTV系列「24時間テレビ」のマラソンランナーは、当日発表されるという「発表」。最近でしっかり夏の風物詩になってきているこの番組、最初は純粋にメディアの力を良い意味で利用して大規模な募金活動をして、移動式のお風呂カーを送ろうというシンプルな内容だったのが、どんどん変質していって、今では言い方は悪いけれど「善意の押し売り」みたいな印象すら感じられる内容になってきている気がする。その中でも、特に個人的に好きでは無いのが、この24時間マラソンのコーナー。
いゃ、マラソン好きの芸能人とか有名人がいて、その人がチャリティーを兼ねて全国を走る、あるいは願掛けみたいな感じで走る、と言うならまだ納得出来る。全然そんなこと関係無くて、それまでマラソン所か中距離すら走ったことの無いような人が、何ヶ月も特訓を受けて、さらに当日過酷な条件の中何十キロとか時には100kmを超える距離を走る問い売り、歩いて無理矢理ゴールに向かい、最後に全員でその姿に「感動」してフィナーレを向かえるという、なんともテレビ的な画に変わってきている。それ以上に、幾ら何ヶ月も準備してきているとは言え、夏の暑い時、あるいは場合によっては悪天候の中、途中休憩は入れるとしても一日中走らせる行為って、これまで幸いにして大きなトラブルは無かったんだろうけど、普通は問題になってやめるようなことは何度かあったんじゃ無いだろうか。
それだけ準備してきてもリスクが大きいのに、今回は当日にランナーが発表されると言う「仕込み」が。何故か、その当日指名される人には「走る理由」があるらしいのだけれど、それだったらその人ってもう気が付いているんじゃないのだろうか。候補者は「当日開場にいる人の一人」という今年か後悔されておらず、さらにはその該当者には事前に身体検査とトレーニング計画が渡されていて、事前に練習しておく用意もされているようだけれど、それだから当日突然指名されても大丈夫と言うわけにも行かないでしょう。42kmのフルマラソンだって大変。ハーフ位なら、ぎりぎり何とかなるかもしれない。でも、フルマラソンの倍近い距離を24時間途中休憩は挟むとしても、それってやっている方も見せられている方も迷惑なだけのような気がする。
今はもう終了してしまったけれど、新年の恒例番組の一つに「芸能人新春隠し芸大会」というのがあって、芸能人やタレントが知られていない隠し芸を披露する番組がありました。でも、隠し芸っていうのは隠しているから「凄い」となるわけで、そんなものを毎年公開するほど芸能人が持っているわけでもなく、そのうちに年末になると「隠し芸大会に向けて隠し芸を練習中」みたいな番組まで放送されるようになってきて、「どこが隠し芸なんだ」と突っ込まれ、数年前に終了していったけれど、あれと同じような感じですよね、このマラソンは。日本人は確かに駅伝とかマラソンとか好きで、兎に角道路を走るだけという単純な画でもずっと画面を見ていてくれる。そう言う意味では、コスパがいい映像なのかもしれない。でも、特にそんなり裕も無いのにマラソンを無理矢理やらされて、その苦しむ様子を画面に流して共感させて、さらに最後は無理繰りゴールしたシーンに感動させられるって言うのは、正しいのだろうか。何かプロレスの試合のように、「様式美」に無理矢理納得させられているような気がするんだけど。当日どう言う演出になるのか分からないけれど、トラブルだけは生まれないことを祈ります。
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