「APAホテル炎上」って言っても、別にホテルが火事になったわけでは無く、部屋に置かれているホテルグループ代表本谷外志雄氏の著書が所謂「南京虐殺」を否定する内容であるため、それをアメリカ人大学生の宿泊者が中国の微博に投稿して騒ぎになっているもの。この話を最初に聞いて一寸疑問に思ったのが、何でアメリカ人大学生が中国のSNSに投稿しているのか。何でアカウントを持っているのか。一応ビデオには中国語の字幕も付いているみたいだけれど、自分でスーパーインポーズ入れたんだろうか。
今回急に話題になったような印象を受けるけれど、元々元谷氏は保守系の活動で有名な人だし、産経新聞が主宰している論文審査の大会なんかでも審査員として参加しているんじゃ無かっただろうか。私はそれ程聞いた事は無いけれど、結構保守系あるいは右翼系の話にはよく登場してくる人物の一人というのが私の理解。まぁ、その人が普通に販売している書籍を自分がオーナーを務めるホテルに例えば宣伝目的で、あるいは何らかの告知目的で置くことは、不満を感じる人も多いだろうけど文句は言えないでしょうね。まぁ、その出版元が自分のグループ企業というのは、あれだけれど、そんなことは自主出版も含めて、誰でも可能なことだから文句は言えない。嫌なら見なければ良いだけだし。仮に、宿泊料の中にその書籍の代金が追加されていて知らないうちに購入させられていたと言うならまだしも、単に部屋の備品として置かれていただけなら、その書籍が違法なもので無い限りは撤去する理由は無い。ただ、後はビジネス上の理由でホテル側がどう判断するかですよね。例えば今回の件で宿泊客が激減して経営に影響するから反省して謝罪して撤去するという事はあるかもしれないけれど、ホテル側は早々にそれは否定して予約も変わりないと言っている以上はこのままなんでしょう。
まぁ、結論から言ってしまえば、その書籍が違法なもので無い限りは、そう言うものを備品として部屋に装備するかしないかはホテル側の判断だし、不快と思うのであれば部屋から撤去することをホテルにリクエストすれば良いだけ。あるいは、元々このホテルには宿泊しなければ良いだけ。実際、これで予約が激減して経営に影響するくらいになれば、元谷氏氏も考えを変えるかもしれないけれど、でも今のところ日本のホテルチェーンで飛ぶ鳥を落とす勢いのAPAグループですからね。ただ、海外展開していることもあって、そっちに延焼するとビジネス的影響も拡大するかも。
いずれにしても、APAホテルグループのビジネス判断の問題で、嫌なら利用しなきゃ良いだけのは無し。で、兎に角不思議なのは、多分昨日今日置かれ始めたわけじゃ無いだろう書籍に関して、急にこの時期に話題になり、しかもそのネタ元がアメリカの大学生というのが、何かいかにも裏がありそうと言うか、アメリカの権威を利用しようとしているというか。いゃ、これが、APAホテルを利用した中国人観光客が「怪しからん」と動画をアップするなら分かるんですよ。それは至極普通の反応だと思うから。でも、まだ若そうなアメリカ人大学生が、しかも中国のSNSへわざわざ中国語までつけてアップするという「手間と目的」が凄く不透明。個人的には、そっちの方が「変じゃない」と感じるんだけど。
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