2014年12月27日

ハブ空港

産経新聞の特集記事から、羽田空港、北京首都空港に追い上げられる、「アジアのハブ空港」の仁川国際空港。私なんかは、「アジアのハブ空港」と聞くと、まずはシンガポールのチャンギ国際空港が浮かんできますが、日本の地方空港からの乗り継ぎ便を武器に、仁川空港からの国際線乗り継ぎでビジネスを広げてきた韓国の航空会社を意識すると、日本次官ら見た「アジアのハブ空港」は、確かに仁川空港になるのかもしれませんね。

記事を読んでいてちょっと意外だったのは、乗換率が元々仁川空港は低かったと言う事。私なんかの感覚だと、半分くらいは仁川空港で乗り換えてヨーロッパとか行くんじゃ無いかと思っていたのに、実は成田と余り変わらず、今では逆に低いというのは意外。逆に言えば、韓国で降りている・乗ってくる人が多いと言う事なんだろうけど、なんの需要・目的で韓国に行くのかよく分からない。

原因の一つに羽田の国際線の増便を挙げているけれど、正直それ程増えたと言えない程度の増便でそれだけの影響があるなら、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでにさらに増便されたら、どうなるんだろうか。便数だけで無く、仁川乗り継ぎのメリットとして、飛行機料金の安さというのもあると思うんですよね。大韓航空にしてもアシアナ航空にしても、日本国内から仁川経由でアメリカとかヨーロッパに行く便って、ANA/JALの直行便と比べてかなりお得。さらに、地方からだと一度成田・羽田に出てくる当日の手間と、地方空港から直接仁川に行って乗り換えるのと、時間的にも変わらないから、人気があるのは理解出来ます。でも、結局は日本人としては日本のキャリアーを利用出来ればそっちの方がありがたいから、羽田が拡充されたらそちらに流れるんでしょうね。ANA/JALとしても、顧客確保のために旅行代理店なんかにはお得な料金でツアー用のパッケージとか卸すんだろうし。

記事では中国の事にも触れているけれど、北京首都空港ってもうオーバーフローしていて使い物にならないわけで、停滞気味の経済活動へのカンフル剤という意味も込めて、北京市内に新しい空港建設もするみたいだけど、ますます中国人旅行者はそちらの方に流れていくんじゃ無いだろうか。

記事で面白いと感じるのが、仁川vs金浦の戦い。これは、まさに成田vs羽田の構図と同じ。私も何度か金浦空港を利用したことがありますが、市中の中に有りもう拡張の余地も無い金浦空港比べて、簡単では無いけれど第五滑走路の話も出てくる羽田空港の方が、将来的には分があるかも。逆に国際線では、さらにターミナルも増えて拡大可能な仁川に比べて、未だに成田闘争の尾を引きずりC滑走路は見えず、24時間運用も出来ない成田空港との競争では、仁川に分がありそうですが。航空会社としては、インバウンド・アウトバウンド、双方一杯になるのがありがたいわけですから、これからもこういう競争はどんどんやって欲しいですね。

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