2012年1月6日

やらせ業者

ランキングサイト「食べログ」の投稿で、やらせ業者が存在していたという。食べログの売りは、実際にそのお店を訪問した参加者が点数付けをすると言うのが売り物で、他のサイトがお店側の登録制だったり、ミシュランのような専門の調査員がいるわけではなく、そういう意味では本当に今はやっている・人気のあるお店が登録されていたサイトだけど、こういうことも発生するだろうなぁと言う予感は以前からありました。

食べログがスタートして暫くすると、それまでの同様のランキングサイトに比べてちょっと登場してくるお店の種類や系統が違うなと言う感じたのが最初。さらに、その評価もそれまでのサイトと比べて一般的な感じがして好感が持てました。一番便利だったのは、実際の利用者が登録していくから、一番現実的な範囲でカバーされていたこと。ただ、だんだんと食べログがメジャーになって、デフォルトの検索サイトになって人気が出てくると、少しずつ「あれ、ちょっと違うな」という点数付けも出てきたりしていることは感じてましたね。

実際にどの程度の影響力が、今回指摘されたやらせ業者にあったのか分からないけれど、でもそのお店の常連さんが店主に頼まれて書き込んでいたりした場合にはどう判断するんだろうか。さらに言えば、そのお店の評価なんてその人の主観で千差万別だから、ある人は好ましいと思っても別の人は不愉快と感じることも多いだろうし。一般人の印象というのは、広く十分に集まればそれなりの有意性が生まれるとは思うけれど、でも評価手法としてはミシュランのように、ある程度の知識と経験を持った人が、客観的な基準に基づいて数値化する方が、結果的には公平で有意的な情報になるような気がします。

どうなんでしょうね、食べログ側としても、会員の中で評価できるメンバーに委託して、評価の幅が大きいお店とか、新規のお店とかをチェックするような仕組みを入れたりとか、あまりに酷い評価ばかりする会員、その逆にあまりによい評価ばかりする会員については、マークしてモニターするとか。理想的な評価システムは、経験豊かで信頼できる評価基準を理解している調査員が潤沢にいて、それらの調査員が一般会員の評価を確認してポイント評価するような形だと思うけれど、それはコストが大変そう。でも、やはり何らかの裏付けや品格確認みたいな検証機能は必要でしょうね。いずれにしても、食べ物と言う個人の好みに大きく左右される分野だから、どんなに精確で評価の信頼できるシステムであっても、まずは自分の好みとどれだけ合っているのか、そのギャップをちゃんと理解して利用するスキルが一番重要なんでしょうね。それも、一つのネットリテラシー、情報リテラシーの一つですよね。

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