2008年4月25日

聖火リレー (2)

いよいよ明日に迫ってきた長野での北京オリンピック聖火リレー。以前もちょっと思ったけど、採火したアテネから北京に聖火を運ぶ途中の行事でも無いし、前回の近代オリンピック発祥の地アテネを記念しての世界一周ならまだ分かるけど、何で今回わざわざ北京から世界中を回るのか、単に各地に散らばっている華僑対策としか思えない。で、ヨーロッパからアフリカ、アジア、オーストラリアと回って、いよいよ今度は日本。で、これまでの聖火リレーの様子をニュースとかで見ていてどうも違和感を感じていた理由が、今日分かりました。

各地で聖火リレーの応援(妨害行為の妨害? 笑)のために、現地の中国留学生とか居住者が何千人って集まっているんだけど、その集団は中国の五星紅旗で埋め尽くされています。この光景、凄く違和感があります。同じ数とは言わないけれど、その聖火リレーをしている国の旗も一緒に掲げるのが「礼儀」ってもんじゃないんだろか。リレーが中国国内を走ってるんだったら、そりゃ五星紅旗だろうが誰かの写真だろうが、何を掲げようとそれは自由だと思うけれど、でも「オリンピックの成功と平和」を願って聖火を世界中リレーするんだったら、その聖火が通過している国に対しても、それ相応の敬意を払うのが本来の趣旨じゃないかと思うんですけどね。テレビの画面という限られた範囲なので、もしかしたら私の勘違いかもしれないけれど、結構引いた画面でも赤一色。あれって、チームスポーツで自分の贔屓チームを応援する熱狂的ファンの集団にも見えます。節度あるファンならいいけど(をぃ)。

「チベットの旗があるから五星紅旗を掲げるのだ」とか言われそうだけど、それって結局今問題になっているチベットと中国の対立を表現しているだけで、少なくとも中国自身で自分たちの主張に対しての墓穴を掘っているようにしか見えないんですよね。でも、その中国集団の中で同じように例えばフランス国旗だとかイギリス国旗が振られていれば、心情的にはチベットを応援していても気持ちとしてはちょっとオリンピックはオリンピックと割り切ることの必要性が生まれてくるように気がするんですけど。そういう「大人のマナー」というのも、TPOによっては必要ということ。

今の「赤一色の集団」って、欧米人から見たら「21世紀の黄禍論」を想像させるんじゃないだろうか。さて、長野ではどうなることか...

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