2026年2月7日

生成AIとコールテイカー

佐々木俊尚氏の引用から、AIを活用出来るのは言語化能力のある人では、という仮定について。私も、老後の楽しみのために素人の手習いで生成AIをちょっと触ったりしていますが、まさにその通りだと思うし、それってソフト開発してきた人ならば、特に昔の「仕様書から始める」開発工程を嫌というほど経験してきた人ならば、良く分かる(身に染みる?)話だと思う。例えばAssemblerとか初期の高級言語(FORTRANとかBasicとかPascalとかC当たりくらいまでかな) とか、結構システムとかOSとかハードウェアに近い部分にアクセスしながらアプリケーションとか動作するコーディングをする場合、まずはデザインをしっかり固めないと二進も三進も行かないソフトが出来上がってしまう。そのため「仕様書」とか「デザイン」とか文書化(Documentation)を叩き込まれたけれど、それがある意味「言語化」とも言えると思います。

私見ですが、今の生成AIって凄く賢い「フィルター」だと思うんですよね。こちらから色々な条件や変数を入れてやると、それらを組み合わせて複雑なフィルタリング構造を構築して、そこに市井の生データを通すと、漉し取られた情報が「回答」として提供される。だから、いかに効率的効果的なフィルターを組むかは、より具体的にまた間違いを誘発しないような明確的確な指示が必要なわけで、それがイコール言語化能力の優劣に依存することは多分間違いない。

最新のAI研究がどのレベルまで進んでいるかはよく知らないのですが、例えばコールセンターの苦情受け付けとか質問対応くらいまでは、案外そつなくこなせるレベルになっているような記事を見ます。まだまだ特定の範囲での対応だろうけど、それがもう少し進んで例えば回答するときの基礎知識だとか受け答えの言い回しだとか、そう言う「個人的な癖・無意識の蓄積」みたいなものをかなり凝縮させた「個人アバター」みたいなものが出来たら、同様にその環境変数というか動作パラメーターを自分用にカスタマイズしたり最適化して、生成AIの動作の中に組み込めば、かなり自分の思考なり傾向に近い動作をしてくれるんじゃないだろうか。で、日々の利用時にどんどんその「AI個性」を磨いて成長させていくと、自分のショートカットみたいなものが出来ていき、より効率的に自分の欲している情報獲得や収集が出来るんじゃ無いかと。

更にそう言う「AI個性」が出来たとしたら、そこに自分とは異なる要素を追加して別の見解や視点を検証したり、反対の意見や情報を投入して一種のディベート合戦みたいなことをして、情報を精査したり精度を上げることも出来るんじゃ無いだろうか。更に想像するのは、そういう行為が外部からの刺激となって、生成AIが既存の情報を元に、それまでとは異なる新たな情報構造を構築する事も可能になるのでは。AIに依存することで、ネット上の情報がどんどん減少していることは指摘されているけれど、それでも既存情報の組合せを更に多層化複雑化することで、別の見解が生まれる可能性もありそうな気がします。生成AIがコールテイカーになったら、多種多様な情報に想像を超える理不尽な情報がバンバン入ってきて、更に変化を遂げそうな気がする。人間ならばちょっと精神的にまいってしまう環境だけれど、生成AIならばそれすらも糧にしそう。

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