2026年2月17日

LENZOの反撃

ReHacQと言えば、政治か経済の話題ばかりだったけれど、「新ファンタスティック未来」なるシリーズがあり、ここでは日本の最新技術を取り上げて居るみたい。今回は、超省電力プロセッサの開発をしている、「LENZO」の藤原健真氏(元SONY PlayStation2/3開発者)と、中島康彦氏(元富士通スーパーコンピューター開発者)のお二人。MCが高橋Pと何とスザンヌでビックリ。 そのスザンヌさん、故郷熊本で旅館経営とかで活躍されていることは何かの番組で見た記憶がありますが、さすがTSMCとか知っていてしかも関係者がお店に来るとか、余りに出来すぎた配役(笑)。

恥ずかしながら、今回のコンテンツで初めてその名前を知った「LENZO」ですが、流石に業界では既に色々話題になっているみたい。ハードウェア系は殆ど素人同然だけれど、それでもパソコン業界の片隅に居たので多少の知識はあるけれど、コンテンツの中のたとえ話はちょっと例えすぎて良く分からない(笑)。こういう時には検索してみれば良いわけで、そうすると色々な情報が提示されて、こちらの中央大学田口善弘教授の説明(note)が纏まっていて分かりやすいかな。こちらを読んで、当時畑違いではあったけれどPlayStationの圧倒的なパフォーマンスを引き出していたCELLと、今回の省電力AIプロセッサの話の関係性が自分なりに良く理解出来た気がします。

中島氏が説明している今回のCGLAアーキテクチャは、多数の演算回路を多数多層的に配列してデータ移動を最適化することで、高速処理を維持しつつ消費電力を最少化する考えで、これって結構昔からある「Systolic Array」の考え方を更に進めたものですよね。Googleが開発している「TPU (Tensor Processing Unit)」もこの思想の処理系。効率的に、データを処理しながら次工程へ渡して連続して処理するには、そのデータ経路をどの様に構成するかが肝になるわけで、それって使用する目的(Application)に結構依存すると思うんですよね。その辺りを、GoogleのTPUとは異なるアプローチで解決しようとしているんだろうか。

面白いなと思ったのは、先ずは暗号資産計算にトライして、そこで性能や機能を改良しつつ資金調達にも活用して、それを生かして本来のAI処理系へと成長させるというプラン。私はソフトウェアエンジニアなのでその経験で例えると、目的の言語処理系の「コンパイラ(Compiler)」を開発するために、まずはその処理系言語を出力するもう少し簡便な「インタープリター(Interpreter)」を最初に作る、みたいな感じなのか(笑)。中島氏は奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)の教授で、このLENZOもNAIST発のベンチャー企業。どの程度政府からの支援とか、当然半導体製造は国内メーカーとかサポートするんだろうか。TSMCの新しい3nmの工程とか想定しているのかなぁ。兎に角ハードウェア開発は金食い虫の技術だけに、潤沢な資金提供が最大の支援。今回は前半で後日後半が公開されると思いますが、その辺りの話も出てくるんだろうか。いずれにしても、数多くの先行事例のように力尽きること無く最後のゴールまで走りきって欲しいです。

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