2026年1月9日

レアアース戦争

予想よりも随分早く最後の切り札、レアアース輸出制限の切り札を切った中国。軍民両用品の輸出規制ということだけで、具体的な品目は出ていないけれど、その中にはレアアースも含まれるのではと言う話で日本側も対応に追われる状態に。ただ今朝には「民生用のレアアースは含まれない」という話も出てきていたりして、結構中国側の情報戦に踊らされている印象を受けます。

ただ、素材のレアアースが日本に入ってこずそれを利用した部品や製品が製造出来ないとなるとね、更にそれらを利用して製品製造をしている肯定にも影響するわけで、そうなると中国の製造業も少なくない影響を受けるというのは、ある意味ドミノ倒しの状態。 個人的には、10年程前の民主党政権時代に尖閣諸島を国有化した事に反発して発生した「反日行動」の時と比べると、まだまだ大人しいというか、随分中国側も抑制的だなという印象を受けます。なんせあの時には、日系企業は焼き討ち状態になったし、中国の都市では大規模な反日デモが開催されていたわけですからね。それに比べたら、そんなデモは発生していないし、日系企業も取りあえず中国国内で営業しているみたいだし。

当時と状況が異なるのが最大の理由で、当時も余りに行きすぎた反日行動がそのまま反政府活動に向かわないようにあるところでブレーキがかけられたという印象があります。その時よりも現在の国内状況は中国政府にとっては悪化しており、仮に今当時のような反日デモを組織したら、直ぐにその矛先は政府の経済政策やその他不満の発露に繋がる事は確実。特に若者世代の20%から30%位が就職できないような状態で、経済的にもデフレが始まっていると言われている状況では、いかに経済活動を活性化させるかが重要で、そこに日本企業も重要な位置を占めていることは否定出来ないのでは。

前回の反省というか教訓から、今ではレアアースの調達先も当時よりは分散しているし、まぁ商用ベースに乗るのはいつかまだ不明だけれど、南鳥島のレアアース泥の開発も進んでいるし、中長期的な対応は何とかありそう。問題は、今の数ヶ月という備蓄を取り崩した後の短期的な対応ですよね。数ヶ月で中国側が以前程度の貿易状態に戻せば良いけれど、多分それは期待出来ないだろうし。レアアースは今のデジタル産業に必須の要素ではあるけれど、全て中国国内で回っているわけでも無く、日本からの輸入に頼らざるを得ない部分も多いわけで、そうなると中国は自分で自分の首をゆっくりと絞めることにも繋がりそう。ところで、中国が世界のレアアースの90%以上を占めているのは、資源として豊富に存在するとともに、その精製工程でかなり粗っぽい方法で精錬して製品化できるから。そこでは、自然環境なんか無視したり、人権なども蔑ろにされていることは以前から指摘されているけれど、SDGsに熱心な人達からそれに関しての批判や意見は余り聞こえた記憶がありません。これまで、そういう中国の無法に甘えていた、日本や欧米各国も、コストは魅力だけれど本当に依存して良いのか、今一度反省する必要が有るのでは。それが、調達の多様化と柔軟性を生み出して行くと思う。

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