先日自宅近くのイオンスーパーへ買い物に行った時に、お正月飾りなどが早くも発売開始されていて、さらにその横には地元の「三ヶ日みかん」のミカン箱が積み上げられています。でも、それを見て寂しく感じるのが、ミカン箱かいつの間にかコンパクトになっている事。今スーパー等で箱売りされているミカンは4kgの物が殆どで、昔よく見た10kgのミカン箱の半分以下のサイズ。でも価格はその4kgで4,000円近くするのでビックリ。昔は10kgのミカンでも、2,000円はしなかったと思う。さらに言えば、昔はスーパーや地元の八百屋さんなどで販売されているミカンは、皮に疵も無く綺麗でサイズも揃っていました。で、出荷出来ない位のB級品を知り合いの農家の人がくれるので、殆ど飼うことも無かったのですが、最近スーパー等で販売されているミカンはそのB級品と同等あるいは酷い見た目の物も。味は変わらないのだろうけど、随分と時代が変わった印象を受けます。
浜松の銘品と言えば、まずは鰻なんですが、それとともに有名なのが「三ヶ日みかん」。浜松市の北部の山間部を中心に、昔から温州ミカンの産地で子供の頃は冬になるとミカン箱が幾つも玄関先に並んでいて、一日に10個以上食べることも。逆に言えば、その時代の「甘味」で手軽に食べられる物としては、ミカン位しか無かったとも言えるんですが。今は色々な果物やスイーツもあるから、温州ミカン自体の消費量も減っているし、栽培農家も高齢化など有りどんどん減っているらしい。地元の「三ヶ日みかん」もかなり厳しい状況だというニュースを昨年聞いた記憶があります。
そんなミカン農家が、より付加価値が高いアボカド栽培へと移行しているという記事。 この話も最近地元のニュースで聞いた記憶があって、この時には「何でミカンの代わりにアボカドなの?」と疑問でした。確かに最近人気の食材の一つで、ある意味年間通して需用もあるだろうし、栽培方法さえそんなに大変で無ければ、やっぱり農家としてはより収益が見込めるアボカド栽培へと以降するでしょうね。でも、そうなるとますますミカン農家が減っていき、地元の名産どころかミカン自体が衰退して言ってしまうかも。とは言っても、気候温暖化の影響もあり、それまでは産地としてミカン栽培の最適値だった浜松も高温下で栽培が難しくなれば、それは別の手当を考える必要があるのも現実だしなぁ。三ヶ日のミカン栽培は、浜名湖奧の山間部の斜面を利用して、温暖な気候もあって甘いミカンが収穫出来ていましたが、温暖化で浜松辺りでも亜熱帯果実のアボカドが栽培できるようになるのは複雑な心境でもありますよね。
野菜や果実だけでなく、魚介類もどんどん北上化していて、以前は南の海で採れていたものが、今は北陸とか東北などで漁獲できるようになるなんて言う話は、もう珍しく無い。自然界の変化に、それに依存する人間も適応していく必要はあるのだけれど、やはり昔からの「銘品」「特産物」みたいなものが無くなるのは寂しいですよね。私の高校時代の知り合いも、いつの間にか地元でオリーブ栽培をしていて、オリーブも確かそれなりに暖かい土地で育つ植物だと思うんですが、浜松の名産もどんどん変わっていきそう。それとともに、有名な淡路島のタマネギに負けない「篠原のタマネギ」とか、そういう特産物の保持というか継続も考えてほしいですよね。
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