2025年10月28日

科学特捜隊

今年はこれまで以上に全国で熊被害が多発していて、熊による死者数は全国で10名を越えたらしい。 秋田県では、既存の警察や猟友会などの人的資源では限界を超えているとして、自衛隊に災害派遣を要請するという事態にまでに。動物園でしか熊を見たことの無いような自分みたいな人間だと「自衛隊? 大げさすぎるのでは?」と思ってしまうけれど、襲われた人の状態などを見聞きすると、折りの中と外では大違いという理解をしないとと改めて感じますね。

こういうことを言うと「不謹慎」と怒られるかもしれないけれど、ウルトラマンシリーズの「科特隊(初代ウルトラマン)」「ウルトラ警備隊(ウルトラセブン)」(古い!)みたいな組織が、現実的に必要な状況のような気がします。ネットを見ていると、厚生労働所下に設置されている「麻薬取締部」みたいな組織が、例えば今回の様な場合ならば環境省下に「害獣対策部」みたいな、組織が必要になるんじゃ無いかと言う意見もなるほどなと感じます。警察や自衛隊OB/OGだけでなく、銃器免許を所持する既存の猟友会の中から予備役みたいな感じで登録して貰い、必要なインセンティブ(例えば銃器類や弾薬などの補助とか)を受けつつ、緊急の場合には駆除などの作業に参加するみたいな組織化が現実的かなぁ。猟友会は、あくまで任意の団体なので、銃器免許交付の時にはそういう召集に答える義務みたいなものも含めていく必要が有るんじゃ無いだろうか。

熊の出没が増えている理由は、当初は餌不足が言われていたけれど、餌は豊富にあるけれど熊の数が増えすぎて弱い個体が山を下りてきているという説もあり、これという原因を特定するのは難しい様子。ただ個人的に感じるのは、猟友会会員の年齢も上がり、駆除できる人の数が減る=熊の生存率が高くなるということは言えるような気がします。またそれによって、これまでは人の生活地域と野生動物の生息地域の間に「狩猟地帯」みたいなバッファーゾーンが出来ていたものが、人手不足もあってそれが曖昧になり、どんどん野生動物も人間の生活圏に侵入。そこには、これまで山の中で食べていた食物よりも(多分)美味しいものが簡単に二種で着ることから、ますます生活圏に降りてきているという悪循環が生まれている気がします。

熊では無いけれど、ハクビシンとかアライグマとか、有る程度小型の野生動物ならば、都会の中に既に進出していることは、「DASH新宿」で見てビックリしましたが、野生動物の逞しさを考えたら当然かも。自然界と異なり、食料はあちこちに落ちているし、生活環境だって寒い冬でも暖かい場所は幾らでもあるしで、彼らから見たらわざわざ野生に戻る必要なんてない。ある意味「シン野生地域」が今の都会なのかもしれない。メガソーラー開発とか観光地開発で、本来の自然環境が破壊されてそういう場所での野生動物が減少していく一方で、都会の中へ進出したシン野生動物は生存数を拡大していくというのは、現在の最大の皮肉にも感じますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿