2025年10月2日

日本語翻訳AI

外国人犯罪の裁判で、注目されているような大きな事件でも結構「不起訴処分」となる場合が多いように感じ、その理由の一つに裁判での通訳人不足のため十分な証言なり証拠が確認出来ず、「証拠不十分」で不起訴となるという話。 本当にそうなのか、これも流言飛語の類なのか確定出来るほどの証拠は無い。けれども、外国人居住者が増えていて、その中には不法滞在者も多いとなると、裁判沙汰になるケースも増えていることは想像出来るわけで、そうなると「法廷通訳人」不足というところは理解出来る部分。

逆の立場で、海外で日本人が裁判沙汰になった時には、日本語の出来る通訳人が付いて裁判官の質問に対しての回答や、自分の意見陳述を通訳して貰うわけですが、時々聞くのは、その任命された日本語通訳人が本当に日本語を正しく理解して通訳しているのか疑念があるような場合も有りという話。何か国際的にルールが有るわけでは無いと思うので、どの程度の通訳人を任命するかは、その国と言うよりはその場でのタイミングによると思うんですよね。だから、ちゃんと知識もスキルもある人に当たる場合も有れば、偶々少し日本語が話せる程度の人だって居るかもしれない。アメリカ辺りなら日系人も多いだろうし、日本からの移民が多いブラジルとかポルトガル辺りも多少は期待出来るだろうけど、そうでは無い地域も多いわけでそういう場合にはどの様に裁判が進んでいるのかも分からない場合もあるかも。現地の大使館なり領事館に支援を頼むとしても、そう簡単にはいかないだろうし。

所謂「吹き替え」とか「同時通訳」と異なり、この法廷通訳人の場合は相手の言っていることを機械的に翻訳し、あるいは裁判官などの質問をそのまま伝えるだけの、言ってみれば「機械翻訳」みたいな工程に見えます。となれば、最近の生成AIを利用して「法廷通訳AI」というのは、それなりに準備出来そうな気がするけれどどうだろうか。例えば、法律の情報とか裁判の仕組みや規則は、共通の知識ルールとして準備出来るだろうし、そこに言語翻訳を被せればそんなに難しく無さそう。まずは、英語-日本語のシステムを作り、それが出来たらならば、多国語-英語の翻訳AIを作成して、英語以外の言語にも対応すれば、いちいち多国語-日本語の翻訳AIを作成するよりは簡単だし効率的じゃ無いだろうか。しかも、英語への翻訳AIが既にあれば、それを利用すれば良いだけですしね。

勿論最初の頃は、その法廷弁護人AIは補助的に使用して、本来の経験のある法廷弁護人が中心になるだろうけど、それとは別に単独でAIに翻訳させて、その内容と人間の法廷弁護人の差を抽出して、それをベースにAIを学習させていければ、結構簡単に実用化できそうな気がします。なんせその法廷規則なり裁判の仕組みの部分は、日本人の裁判の場合だって同じなんだから、そう言う機会も利用して知識ベースを増やすことも出来るはず。場合によっては、裁判員裁判の補助ツールとして、あるいは場合によっては裁判員裁判に代わる簡易判断みたいなモノまで可能になるかもしれない。本来の外国人犯罪の犯罪率うんぬん以前に、より効率的に裁判審議が進むようなツールとして、生成AIを利用した翻訳システムって、結構実現可能性が高くて効果的効率的なツールになる気がするけれど、何処かの法学部とかで研究していないのだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿