2025年10月2日

モノ、コト、ジブン

10月1日は中国の国慶節(建国記念日)で、春節(旧正月)の休みに次ぐ長期休暇の時期で、延べ人数で20数億人の中国人が国内外を移動するという時期。今年の渡航先人気No.1は日本とのことで、続々と国内に中国からのインバウンドがは行ってきている様子。その為、昨日のニュースは朝からこの「国慶節インバウンド」の話題が中心になっていました。

10年位前だと、中国インバウンド=爆買い、という図式があって、観光バスなどで銀座のデパートに乗り付けて、手当たり次第に高級品を買っていく様子が何度も映像で流されたもの。それに気を良くした流通業界も、デパート内にインバウンド(≓中国人観光客)用の免税カウンターを設けたり、さらにはDFS(Duty-Free Shop)を彼方此方に開設して、インバウンド需要を取り込む体制を整えたけれど、コロナ禍もあってあっと言う間にインバウンドは縮小。コロナ禍が過ぎても、特に中国からのインバウンドは色々政治的な柵有って直ぐには復活せずに、結果投資したDFSも閉鎖することに。

確かに円安もあって、日本での買物は海外から見ると有利な事も大きいけれど、どうだろうかそんなにわざわざ日本に来てブランド品を購入するような時代でも無いと思う。ブランド品よりも、例えば海外ではもう見なくなってきたレコードとかCDとかの古いタイトルとか、ビンテージ品などは日本で販売されている中古品は品質が良いと言われているので、そう言う「モノ」への需用だけれど「コト」に対しての意識が強くなっている気がします。「モノ」から「コト」へのシフト自体も、結構以前から言われていて、だから最近では「着物着付け体験」とか「寿司修行」「忍者修行」みたいな、イベント参加が人気ということらしい。勿論、その中には買物需用もあるだろうけど、世界中でインフレ傾向になって物価が上がっている状態では、余り高級品購入に対しての欲求も膨らまない気がするなぁ。

今朝のニュースでは、その「コト」への需要がさらに変化していて、美容整形など「ジブン」への投資にベクトルが変わってきているらしい。そう言えば少し前から、日本の先進医療を受けるツアーなんかも話題になっていて、そういう専用の病院なんかも出来ているみたいですが、でもそれって日本の若い女性なんかが韓国へ行って美容整形を受けるのと同じ気がする。中国から韓国への移動の方がもっと簡単なんだから、彼らも日本に来るよりは韓国に行った方がより高度かつ高品質の施術が受けられるんじゃ無いだろうか。まぁ、施術以外の例えば観光とか食事とか、そういう部分の付加価値で日本を選択する人も多いのかもしれないけれど。 自分の身体への改修の次は何だろうか。個人的には、日本に拠点を持って、中国と日本のに拠点生活、そこまで行かなくても民泊などを利用して、一月とか長期間日本で静かに生活する、みたいな、競争の激しい中国国内の疲れを癒すような目的で日本に来る人が増えるんじゃ無いだろうか。そうなると、広い意味での「共生」みたいなものが新しいテーマになるかも。

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