説明が冗長な人ってこういう心理なのか。「自分の頭の中で起きたプロセスを、隠さずに全部見せないと不誠実だと感じてしまう」/『説明下手な人は正直すぎる』全部話そうとして失敗する人が勘違いしてることが当事者からも周囲の人からもわかりみ https://t.co/UVJpOzpXHr
— 佐々木俊尚 四刷決定!「フラット登山」絶賛発売中 (@sasakitoshinao) September 1, 2025
佐々木俊尚氏が引用している、「正直な人は話が長い」というスレッド。ちょっと自分も心当たりがあるのが、折返しの確認とか質問が生まれないように、色々説明するのでどうしても返信メールが眺めになってしまうこと。ただ、良いわけじゃ無いけれど、これは質問する側にも責任があると思うんですよね。
例えば、「製品の色を決定したいのですが、#1, #2, #3の候補がありますが、どれが良いと思いますか?」という質問ならば「#2」と言えば済む。でも、「製品の色を決定したいのですが、どんな色が良いと思いますか?」と聞かれたら、「黒が無難で良いんじゃ無いの」と答えたら「いゃ、ターゲットが若い世代なので、明るい色が良いんですが」と膝かっくんされる。そうなると「無難なのは黒だと思うけれど、ターゲット層が若者向きならパステル系も良いかも。有る程度の年齢層向けならば、やはり汚れが目立たない濃いめの色が良いと思うけれど、そうするとグレー系かな」みたいな返事になるわけです。で、そんな返事をしても「実は製品のコンセプトカラーが決まっていて、青色系の中から決めたいのですが」みたいな、再び膝かっくん攻撃を受けて「をぃをぃ」となる事も多々ありました。
個人的に感じるのは、インスタントメッセージがまさにこういうコミュニケーションモードになっていて、端から見ていると無駄なやり取りが何度も行き交っているような印象を受けます。そういうコミュニケーションが成立するのは、有る程度共通認識を持っている仲間内の間だと思っていて、例えば家族、例えば同じ部門や組織の仲間とかなら、生活環境の共通性もあるし、仕事や製品に対しての共通認識もあるから、有る程度省略したり端折った会話でも成立する可能性は高くなります。それでも、色々行き違いが生まれるのが人と人の会話の難しい所じゃないかと思うわけです。
で、より端的に効率的に会話しようと「その製品の背景は何、何か候補はもう出ているの、これまでの経緯ってどんな感じだったの」と、出来るだけ端的に回答しようとすると、今度は質問攻めみたいな形になり、二度と質問されなくなってしまう(笑)。そう言う経験を長年やっていると、何て言うかインタビュー形式の会話を身につけるようになって「○○の事だよね。あれって、ちょっと攻めた製品だと思うから、明るいシルバー色とか、マゼンタみたいなと梅井感のある青色なんてどうだろうか」みたいな形で、半分相手の質問に回答しつつ、もし違った場合に相手から追加情報を得られやすいような半分回答半分質問みたいな返信をするようになってしまい、それはそれでまた「長いメール」になり、場合によっては嫌がられるというか... もう30年位前かな、「情報共有」ということで、関係者がアクセス出来るような、共有データベースを作る事がブームになったけれど、結局はGive&Takeの世界では、一握りのGiverと多数のTakerしか生まれないというネット格言(?)通り、どうしても片務的な運用になってしまい、短命に終わりがち。結局は、形や手法は変わっても、コミュニケーションの世界は昔から変わっていないという事なんだろうなぁ。
0 件のコメント:
コメントを投稿