日米の関税交渉は、今の所解決の糸口は見え無い状況で、しびれを切らしたトランプ大統領は「日本は30~35%の関税を払う事になる」と最後通牒を突きつける形に。もしこれで日本が米国に対しての関税措置を「現状のまま」で交渉を続けたら、逆に困るのはアメリカになるような気がするんだけれど、どうなんだろうか。
製品や完成品輸入の場合は、関税分価格転嫁されるんだろうけど、素材の場合はそこから製造される製品のコストアップに成るわけだから、米国のメーカーとしては困るのでは。例えばボーイングなんかは、日本メーカーから素材や一部部品を輸入しているわけだけれど、それが30%近くコストアップすることはかなり痛手なのでは。その分部品メーカーに価格下げをリクエストするのだろうか。でも、そのメーカーからしか入手出来ないから発注していたとすると、発注先を簡単に変えることも出来ないだろうし。互いに関税を上げてチキンレースみたいな事をするならば、何処かで落とし所が有るかもしれないけれど、それに乗らなければ勝手にレートを上げた方が損するような気がする。
困るのは、日本から部品を輸入している米国内の日本自動車メーカーみたいな企業でしょうか。どの程度海外からの部品調達に依存して居るか分からないけれど、案外そんなに比率は高くないのかな。カリフォルニア米だって、日本が米不足になっているわけではなく、価格高騰しているので買い控えが生まれていて、それが逆に在庫調整の形で放出が増えて価格も下がってきている。アメリカが日本に対して「切り札」として切りたいカードは幾つかあるんだろうけど、日本国内への「輸入」に関しては、相手の挑発に乗らないで現状のままでいても困ることはない気がする。となると、アメリカが輸入関税を大幅に上げても日本がそれに対しての対抗措置を取らないと、彼らとしては振り上げ立ての落とし所が無くなって困る気がするけれど、そんな単純な話ではない?!
色々資料を探してみると、日本からアメリカへの主要な輸出品目は、
- 自動車(約38%)
- 機械類(約24%)
- 電気・電子機器(約11%)
- 光学機器・医療用機器(約6%)
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