「BSoD」と聞けば、Windows界隈で仕事をしている人間にとっては「不吉な呪いの言葉」の一つですが(笑)、その意味は「Blue Screen of Death」。深刻なトラブル発生時にWindowsが表示するエラー画面の背景が「青色(Blue Screen)」であることから「Blue Screen of Death (BSoD)」と呼ばれていたんですが、この夏後半のWindows11 24H2の月次更新から、同じ「BSoD」でも「Black Screen of Death」になるという記事。 でも、そのタイミングなら「25H2」から仕様変更しても良いと思うけれど、多分この5月6月の月次更新で色々トラブルが頻発しているので、その対策の意味も込めて24H2の更新に含ませたいんでしょうね。
「BSoD」は、記憶する限りではWindows 95から始まったと思うんですよね。Windows 3.xまでは、DOSの上にタスク切り替えのShellを被せたような「ほぼDOS」の状態で、まだBSoDが表示されるようなカーネルダンプとか、そんなものも無かった時代だったから。でも、Wikiを見るとWindows 3.1の頃からBSoDは出ていたらしいけれど、この画面は記憶に無いなぁ。この頃はOSが暴走して例外割込が発生したら、そこでメモリーダンプを表示して止まる程度の話じゃなかっただろうか。で、デフォルトの背景として青色が何故か使われたというような。Windows 95から、一応「マルチタスク」という言葉が使われるようになり、OSデザインが変わり、それとともにまだ技術的に不安定な時期でもあったから、本来は守られているべきOSの核部分(カーネル/Kernel)に直接アクセスするような行儀の悪いアプリケーションとかドライバーも一杯存在していて、それが色々トラブルを引き起こしてくれたもの。まぁ、OS自体の出来も9x系の時にはまだまだ未熟で、自分自身でエラーになってBSoDが出ることも良くあったけれど。
BSoDが表示されると、その原因となったモジュールなりタスクなりの情報も提供されるんですが、自分の経験から言うと、それが問題の原因である事は殆ど無くて、多くの場合は他の要因でエラーになり、その結果その表示されている部分でシステムがクラッシュしたという、言わば「貰い事故の被害者表示」みたいな感じなんですよね。昔はそれでもKernel Debugとかやってみたこともあったけれど、有る程度コツみたいなものを体得していないと中々原因を絞り込めない。Windows XP位から、OS自体の耐性も堅固になりBSoDの発生自体も減ってきた印象ですが、その分発生原因もどんどん複雑化してさらに場合によってはOS内部の深いところまで追い詰めないと分からない場合も多くて、もう自分の技術ではどうにもならない状態。
BSoDに限らず、ソフトでエラーになった時には、その問題解析、原因特定、問題修正というプロセスを走らせないといけません。その一番最初の「問題解析」で、一番最初に実行するけれど一番難しいのが「問題再現」。エラーが発生しないと、何が原因か分からないわけで、いかに効率よくその問題状態やエラー状態を再現できるかで、問題解決の半分は終わります。ストレス系の問題ならば、例えばタスクをグルグル回してループ状態すれば出やすいとかあるんですが、特定の条件が重なるような場合は、その組合せを見つけるのが大変。何度も遭遇していると、再現する勘所みたいなスキルも身についてくるんですが、まぁそこまで行くのには2年3年では足りないし、本当根比べみたいな感じですよね。でも、そうやって具体的な証拠を揃えてMicrosoftに修正要求しないと、彼らは彼らで忙しいから優先順位も上がらないし、本当イタチごっこの毎日でした。そういう修復機能を学習したAIが内蔵されて、自動的に解決してくれるような時代に、早くならないだろうか。
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