5月11日は「母の日」ということで、ピンク色が色々な場所に氾濫する一日に。数年前から、野球界が強く訴求するようになった気がして、だからか日曜日のプロ野球の試合では、バットやグローブにベルトに靴に、色々な場所がピンク色に。一番驚いたのは、審判の上着がピンク色で、ちょっと目眩がするほど。日本時間では翌日となるMLBの試合でも、色々な選手がピンク色の物を装着して試合に臨んでいたけれど、流石に審判がピンク色の上着を着用している様子は見なかった気がします。
ここ10年位の出来事だと思いますが、そのイベントのイメージカラーの物を着用して、その意味なり意義を訴求する行為は、日本でも盛んになってきた気がします。ただ近年に於いては、そういうイベントのイメージカラーが強調されすぎてしまい、何かそういう色なり雰囲気で圧倒することが目的になってきたようにも感じます。今回のピンクデーにしても、以前はピンクのリボンを付けるとか、靴紐をピンクにするとか、結構さりげなく取り入れていたのが、最近ではピンクのグローブにバットに、挙げ句の果てにはユニフォームまでピンクとかになり、それならば全身ピンクにしたらどうだと一言言いたくなるほど。スポーツの場合、相手を欺瞞したり錯誤を誘発するような行為や装飾は禁止されていると思うんですが、ここ最近のそういうイメージカラーデーというのは明らかにルール時には駄目な状態になっているような気がします。でも、特例としてその日、その試合だけは許されるんでしょうね。
ざっと自分の身の回りを見渡してみると、自分の衣類や持ち物でピンク色のものとしては、フェイスタオルが一つありました。あと、ピンクというか薄い赤色というか、そんな感じの色味のボタンダウンのシャツが一枚ありました。それ以外は、下着とか靴下にハンカチ等含めても見当たらず、仮にそういうピンクデーのイベントに行くことになったら、結構困った状況になるかも。ふと思ったんですが、そのピンクデーに着用・使用した衣類や道具類は、その後どうなるんだろうか。クリーニングして保管して、1年後にまた使用するのだろうか。あるいは、チャリティーとかに提供して、その利益は関連事業なんかに寄付するのかな。大谷選手とか著名選手、人気選手が使用したものならば、サインとかして送ればかなりの付加価値が付くだろうけど、あれだけ多くの選手や関係者が使用したら相当の数集まるだろうから、希少性としては付加価値は低いだろうし。啓蒙目的として年々過剰になっていくだけ、むっこう無駄な部分も増えているんじゃ無いだろうか。
こういう行為・運動にありがちだと思うのが、元々は少数派・マイナーな存在出会った物事に、少しでも注目して貰うために始めたものが、その内容や規模が拡大していくと、元々の目的よりもそういう行為をすること・参加していることが主張の中心になり、本当は一番重要な啓蒙活動というか、その事象に対しての理解を深めることが逆に薄れていくような気がします。それに、今回は5月の「母の日」という事で注目されたけれど、来月6月の「父の日」はどれだけ盛り上がるんだろうか。「母の日」にはカーネーションを送るという風習から、ピンク色が一つの象徴になったらしいけれど、「父の日」は白いバラを送ることが風習らしい。となると、今年の父の日(6月15日)のプロ野球では、どちらのチームも白ユニで試合をするんだろうか。それはそれでボールが見にくくて大変になりそう。
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