2025年4月24日

BEV軽自動車

私は車に関しては一般的な知識や興味しか持ち合わせていないけれど、このニュースは今後の国内自動車シェアにかなり影響しそうだなぁと、素人ながら感じたもの。BEV(Battery Electric Vehicle)メーカーとして、中国国内ならず世界的にも先行するTESLAと共に評価の高い、中国のBYD(比亜迪)が、2026年を目処に日本国内に軽自動車規格のBEVを投入するというもの。日本国内では、日産と三菱自動車工業の共同開発の「SAKURA(日産)/ekクロスEV(三菱自)」が軽自動車市場の4割を占めているそうで、国内の軽自動車登録台数は約34百万台。この4割というと13百万台余なので、既にかなり大きなシェアを獲得しているんですね。年間の新車販売台数が自動車全体で約450万台。このうち約4割が軽自動車なので、年間の軽自動車販売台数は180万台。さらにこの4割がBEVなので年間70万台余が販売使用されていることになります。

で、長澤まさみなどのタレントさんを使って派手なCMを流していたBYDですが、こちらの記事によれば日本国内の販売台数は2024年で2223台。2023年から日本市場に参入して、前年比では54%増ですが2年間での販売台が4000台以下では、ビジネスとしては成立しないでしょうね。記事で指摘されているように、2024年のBEVの販売台数は約6万台弱。日産SAKURAでも昨年の販売台数は4000台に届かないんですね。TESLAが推定で5000台なので、BYDの2223台というのは結構検討している印象です。主要メーカーでもその程度の販売台数なのに、年間で6万台近くも販売されていることが疑問ですが、これは乗用車以外のバス等が占める割合が大きいのだろうか。となると、実質的なビジネスでは電気バス(BEV バス)だと現代自動車(Hyundai)あたりのほうが、上手く言っているんだろうか。日本はBEVに厳しいという評判は良く聞くけれど、まさにそれを証明している販売台数だと感じます。

でもBYDは、浜松にも販売店を開店させていて、全国的にも100店舗位展開するらしい。浜松には「柳通り」とい幹線道路沿いに、国内外の自動車メーカーの販売店が並んでいる場所が有って、通称「自動車通り」と呼ばれているんですが、その一角西の外れの場所に、VOLVOとAudiの間にオープンしたらしい。ここって、以前はPorscheの販売店が入っていたんだっけ? 道の反対側には、VWとLexusが控えていて、その中でBYDはどれだけ存在感を出す事が出来るのかなぁ。BEVメーカーなので、販売店=充電拠点となると思いますが、日本国内ではBYDお得意の高電圧の急速充電設備って設置できないですよね。国内規格のCHAdeMO規格の充電スタンドしか設置利用出来ないとしたら、余りBYDのメリット訴求も出来ない気がします。

最初の記事では、日本国内販売で赤字になっても、日本で販売することの様々なメリットがあるとは言っているけれど、同じような考え方でHyundaiが何度も挑戦していることを考えると厳しいかも。ただし、中国メーカーは自動車以外でも強引な力業で責めてきて、それで最終的には市場を制覇することはこれまでもやって来ているので、案外それなりの存在感を獲得出来るかも。乗用車の市場だとHyundaiの用に厳しいかもしれないけれど、あえてリソースを投入して軽自動車市場を狙ってくるなら、案外良いところに行くかも。課題は価格だけれど、定価で200万円を切ってくれば、補助金などで150万円位まで下がるんでしたっけ。中国国内ならば、自社の急速充電網を利用して効率的に利用出来ても、日本国内では日本の規格での充電走行が前提になるから、それ以外での訴求力(価格、航続距離、自宅充電設備の無料設置サービス等)が無いと厳しいかなぁ。日本では俗に「千三つ」と言うけれど、中国の場合は「万三つ」「億三つ」でも仕掛けてくる雰囲気のある社会だからなぁ。来年どんなデザインのBEV軽自動車を出してくるか、ちょっと興味深い気がします。

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