2025年3月23日

ただ乗りするメディア

いかにもAERAらしい、批判しているようで擁護しているようにも見えるけれど、結局は批判している記事。最近よく見るようになった、席の番号をキーにして、スマホからそのお店のメニューにアクセスして注文する方法が、分かりづらいとか使いづらいというのはまだ理解出来るけれど、「通信量やバッテリーのただ乗り」という発想に繋がるのは理解出来ない。 仮にそれを「ただ乗り」というのであれば、既存の「インターネット」というインフラにただ乗りをして、ユーザーのスマホやパソコンの通信量やバッテリーを消耗させて、あまつさえ「広告の強制表示」でさらに通信量やバッテリー消耗させている、彼らメディアのサイトも批判されないといけないのでは。自分達の消耗は良い消耗で、お店の消耗は悪い消耗とでも言うのだろうか。

UIとして、今のスマホオーダーが使いやすいかどうかは色々あると思います。特にデジタルリテラシーが決して高くない高齢者や馴染みの無い人からすると、「紙のメニューを!」と言いたくなるのもあるでしょう。でもお店側としても経営効率化や最適化をしないと店舗経営も出来ない訳で、その一環としてデジタルオーダーでフロア担当者を最適化したり、注文の動向がリアルタイムで集計できるから、それによってメニュー構成を変更したり、場合によっては売れ残りそうな商品を割引してロス率を改善することも可能でしょう。そういう店舗は、ある程度チェーン化していたり、何店か展開しているようなところが多いだろうから、そういう所は客層的にもデジタル化に慣れている人も多いんじゃ無いかな。そうで無いカテゴリーのお店は、以前のように紙のメニューを残せば良いと思うし、慣れていない人に対してのサポートは、それはそのお店の「おもてなし」というか、サービス品質の問題だと思う。

ただ、「通信」に関しては一つ課題があって、それは大きなビル内の店舗とか地下の店舗などの場合、通信電波(WAN)が入らない、入りづらい時があり、中々メニューが表示されないときや処理が進まないときがあります。そういう場合には、店舗内のWi-Fiとか、その施設共通のどこでも接続出来るWi-Fiサービスみたいなものは欲しいかなと思います。ただ、お店毎にWi-Fi AP設定されてしまうと、それだけで膨大なAPリストが出来そうで、それはそれで面倒くさい気もします。何か共通のAPというか、あるいはマイクロ5Gみたいな中継装置を店内に設けるとかして欲しい(それはそれでコストが掛かりそう)。個人のスマホ代わりにタブレットという意見もあるけれど、タブレットはタブレットで充電スタンドと遂になっていて、結構重くて扱いづらいものが自分の経験では多いので、それよりはスマホの方が楽かな。ただ、タブレットならばスマホよりも画面が大きいから見やすいという利点は感じるけれど、でももう少し軽量薄型のタブレットを準備して欲しい。多分コストの関係で仕方ないのだと思うけれど。

閑話休題。最初にも書いたように、スマホ注文の問題点課題点を上げているけれど、それって全てのネットワークサービスに当てはまる事でもあると思うんですよね。記事中上げているアメリカ在住女性の話だって、別にアメリカの子供だけがスマホに反応するわけじゃ無い。記事の最後に「人のありがたさ」なるもので綺麗にまとめたつもりだろうけど、じゃあスマホ注文では無いけれど、予めメニュー内容が印刷された紙にチェックをして注文するようなお店だって「人のありがたさ」を感じづらいと思うぞ。券売機で購入するのだって、分かりづらい場合もあるし人が介在しない点では同様。オンラインメディアなんて、印刷もしていないし配達もしていないくせに、お金を取るのは怪しからん、と言われても反論出来ない気がするんだけれど。「食事に出かけるのに車が必要だから、ガソリン代はかかるし、タイヤはすり減るし困る」とか「電車を使うから、電車賃も掛かるし靴だってすり減る」と文句を言っている人を見て、「なるほど、全くただ乗りですね」という人はどれだけ要るだろうか。それならば、他人の振る舞いに文句を言う前に、先ずは自分達がインターネットにただ乗りしている事を反省した方が良いと思う。

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