「新米が出回れば島不足も解決する」と昨年の夏頃に米不足になった時に言われていましたが、米不足は解消されたかもしれないけれど、それ以上にお米の値段がその頃から倍近くまで上がり消費者は悲鳴を上げる状態に。昨年夏頃には5kgで2000円ちょっとだった「こしひかり」が、今では4000円以上というのだから、確かに大変ですよね。所謂ブランド米だと更に価格が値上がりしていて、5000円、6000円というのも珍しく無いらしい。自分は、一昨年依託している自分のうちの田圃で取れたお米がまだ残っているので、もう一年以上お米を買うことも無いので、そういう世間の流れから乖離して居るんですが、一寸大変そう。ただ、お米の価格もこれまでは安すぎたくらいで、多分今くらいの価格になって、卸値もそれなりに上がらないと、米農家は続けられないだろうなあ。
うちも少し田圃が残っていて、とても自分達では米作りは出来ないし休耕田にしたらしたで雑草対策とか維持するだけでも大変。そのまま放置してしまうと雑草ジャングルになり、虫が大量発生したり鳥などの住処などになり、周辺への影響が無視できなくて、適切に維持管理する必要があります。実は一昨年までうちの田圃を利用して米作りをしていた方が引退してしまい、昨年は一年間放置状態のまま。少し回りの雑草対策等はしたんですが、とても田圃の中の維持管理まで手が回りませんでした。で、今年はどうしようか悩んでいたら、多分行政としてもそういう耕作放棄地みたいなものを残しておくと色々問題が発生するからでしょうね、「農業委員」なる方がそういう田圃の状況をモニターしていて、休耕田の斡旋などもやっているようです。私も突然その農業委員の方から連絡があり、うちの田圃を利用したいという人がいるんだけれどと相談を受けて、即座に「お願いします」と今年からの作付けを依頼しました。
農家からすると、やはり作付面積はそれなりに大きくないと、農機具が遊んでしまい無駄が発生して資金回収が難しくなります。理想から言えば、アメリカのような単一で広い地域で一気に出来るのが理想なんだろうけど、今回の様に飛び地の田圃でも、そこで作業が出来て収穫があれば農機具を遊ばせて置くよりは少しはマシという感じでしょうか。そうやって出来るだけ広範囲で作付けして見ても、昨年などは夏の酷暑が酷くて終了はその前の年の半分位だったみたいですが。そういう苦労を多少なりとも知っているので、以前の米価格ではビジネスとして回らないだろうなと言うことは同意するところ。とは言っても、お米は生活必需品の一つな訳で、やはりある程度の価格で安定して販売して欲しいのも事実。でも、そうで無くても農家への補助金は問題があると言われてしまうわけで、これ以上はどうしようも無いのかもしれませんね。
今回のお米価格高騰は、品不足を見ての投機的な行動も大きな理由の一つらしく、21万トンのお米の行方が不明との事だけれど、どうも色々なところに流れて保管されて、「売り時」を見計らっているらしい。そういうお米を放出させるために、備蓄米の供給を近々始めるらしいけれど、そうやって「やるやる詐欺」じゃないけれど出させる考えなんでしょうね。その辺り、政府と投機筋の綱引きが今日まで続くのだろうか。投機的作物では「小豆相場」なんていうのは昔よく聞いたけれど「米相場」もそうなるとは思いませんでした。今朝のニュースでは、カリフォルニア米を輸入しはじめたディスカウントストアーもあるらしく、価格は5kgあたり3000円位と、以前だと「高い」のだけれど今だと「安い」と感じる価格。トランプ大統領の「日米貿易障壁」の一つに取り上げられてしまうかなぁ、このままだと。私も、アメリカ出張時代にはカリフォルニア米を何度か購入して炊いたことがありましたが、当時(もう30年以上前)でも結構美味しかった記憶があります。その後かなり改善されているだろうから、国内のお米と遜色ないんだろうなあ。個人経営が基本だった「農業」が、やはり企業化するなり組織化して大規模化しないと、ますます消費者との乖離が大きくなりそう。
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