2025年1月2日

非常時通信機能

佐々木俊尚氏が紹介している、災害時に孤立想定される集落へ「スタリーリンク」を配備するという時事通信の記事。今年からかな、auのスマホだとスターリンクと通信出来るようになるんでしたっけ。現在は、スターリンク用のアンテナと受信機。ルーター等を設備することで、確か月額1万円位で高速衛星通信が利用出来るパッケージがあったと思いますが、自分も個人的に導入して見ようか思案中の所。大規模な震災が発生すれば、ガス・水道・電気等のインフラは勿論、基地局が動作不良となり通信機能も失われるのはこれまでの経験から当然想定しないといけないこと。そんな中で、通信回線が宇宙にあるスターリンクは、それこそ太陽風でも同時に発生して電離層にでも以上が発生しない限りは、ほぼ利用出来ると考えられるので通信インフラとしては今の所最強の存在かも。ただ、自宅装備品は電気で動作する以上、太陽光パネルとか大容量のバッテリーとか、補助電源も一緒に考えないと宝の持ち腐れになる事も考慮しないと。

自分の子供の頃は、そういう非常時通信機能を保管するものとして「アマチュア無線」が相当していたと思うんですよね。当時は、電話回線は有線電話しか無い時代だったから、特に地震等で電柱が倒壊して電話線が断線してしまうと、全く通話が出来ずに、かつ電気も止まってしまうと、テレビやラジオも使えず情報隔離されてしまう。車のラジオとか携帯ラジオなどごく一部からの情報で、被害の大小とか避難情報をかき集めるというのが当時の状況でした。そんな中でアマチュア無線による通信は貴重な戦力で、当時はまだポータブル無線機もそんなに存在していた時代では無いので、自宅に発動発電機(通称「発発」)を準備しているアマチュア無線局が情報交換に協力していた時代。何でそんなものを持つているのかと言えば、車で山間部など高度の高い場所へ移動して、以下に遠くの無線局と交信するか、そう言うものを競う競技とかもあったので、案外発発を持っている人も多かった気がします。それがいつ位からだろうか、携帯が大きく普及し始めた2000年前後は、まだ無線局の通信が貴重な情報伝達手段だった気がしますが、「携帯」から「スマホ」に変わると国内のLTE/4Gの通信網も整備されていって、さらにアマチュア無線局数の現象もあって、それまでの立ち位置が逆転した気がします。

ここの端末数では、スマホユーザーの方が文字通り桁違いに多いだろうし、アマチュア無線と事なり免許もいらないので誰でも直ぐにスマホを取りだして通話することも出来る利便性も大きい。一方で、スマホの場合は基本特定の相手との1対1の通話なので、どうしても不特定多数に情報発信しようと思うとSNS等への投稿誌か無く、それはまた情報にノイズが混じる原因にもなるんですよね。アマチュア無線の場合は、特定局を呼び出しても、不特定多数への送信も可能。それに、通話相手は相手も免許を取得している特定出来る相手ですから、情報伝達の信頼性も維持出来るだろうし。上手くアマチュア無線とスマホが連携すれば、効果的に広範囲への拡散と必要な相手への固定回線設定みたいな回線網が整備出来ると思うんですよね。そういう研究もどこかでやっているんだろうか。特定の通信手段に頼ること無く、臨機応変に手段・手法を切り替えて、最善の方法で常に情報伝達が維持出来ることが、大規模災害の時に必要な事の大きな一つだと思います。

誰も彼もが無線機を準備してアマチュア無線を利用出来るわけでは無いので、そういう資格と設備のある人がどの様に準備していくかというのも、それを趣味にしている人のある意味「義務」みたいなものかもしれませんね。確か電波法規にそんな項目無かったかな(マテ)。少しずつ時間を見つけて、自宅の基地局整備とハイブリッド車でそれなりに電源確保が既に担保されている車載無線機の準備も検討しようと思っています。そこにスターリンクを付けたら、取りあえず災害直後から数日間位の情報網確保は現状でも出来そう。昔だと、とにかく食料を保存して何日かかるか分からない状態で避難するしか無かったけれど、今ではまずは情報確保を優先して、何をどうしたらよいのかが最優先になる時代。それは、情報伝達手段の進歩もそうだけれど、例えば食料保存や飲料数保存にしても、保存食やミネラルウォーター等保存性の高い素材が増えてきていることもあると思います。つまり、昔は最優先だった食糧確保の閾値が下がり、代わりに昔は殆ど無かった情報確保手段の優先度が上がってきたことは、技術革新や社会構造の変化なども理由かなと感じます。まずは1年前の能登の記憶、あるいは14年前の東日本震災の記憶、さらにはその前の阪神大震災の記憶。自分が経験した記憶を忘れないように思いだしながら、日々の準備を改善していくことが今必要な対策だと思います。

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