2025年1月16日

4,000万人訪日時代

2024年の訪日外客数が、コロナ禍前の2019年を大きく上まわり約3,690万人となったというニュース。過去最高であった2019年の年間訪日外客数が約3,188万人との事なので、約500万人(+16%)も一気に増加したことになります。途中コロナ禍で渡航が事実上停止していた反動もあると思うけれど、この勢いは止まらないでしょうね。今年2025年は、大阪万博もあるし、目標であった4,000万人を越える可能性はかなり高いでしょうね。 

あくまで自分の肌感覚でも、今年何度か品川駅とか羽田・成田空港を利用して感じるのは、訪日観光客と思われる人の数の多さ。しかも、以前よりもグループの人数が増えているように感じられて、特に家族ずれで移動しているグループをよく見るようになった気がします。その分、大きなスーツケースを何個も抱えて移動する様子が激増していて、新幹線なども左右の荷物置きよう棚が、大きなスーツケースやキャリバッグにダッフルバック等で埋め尽くされている様子も何度か見ています。「日本」という観光地としての魅力とともに、円安による割安感も大きいでしょうね。私が個人的に海外旅行を頻繁に始めたのは、超円高の頃(2008年頃~)。当時はUS$1は100円を切っていて、US$1=80円とかで計算していた時代。当時は、COACHのバッグが気に入っていて、旅行の度に買いそろえていましたが、そもそも現地価格(米国内価格)が日本国内価格の7割~6割位で、そこに円高も加わるから、ほぼ半値位の印象になるんですよね。当時購入した鞄やバッグは今でも利用しているけれど、その状況が反転した現在ではとても考えられない状態に。現地価格が国内価格よりも安く設定されていても、円安でほぼ同等位まで戻っちゃいますからね。

一方でオーバーツールズムによる問題も多く発生していて、特に有名な観光地ではその影響は一般の人の生活にも及び、社会問題にも。その一つである京都などは、宿泊税を最大で1万円まで上げて調整しようとしているけれど、それだけで解決するのは難しいでしょうね。今の所、浜松特に自分の周りでオーバーツーリズムの影響みたいなものは感じられませんが、それでも浜松駅とか大規模なモールとか行くと、「あれ?」と感じる訪日観光客風なグループを以前よりもよく見かけるようになって、訪日観光客数が、4,000万人、5,000万人、6,000万人と増えてくると、こんな田舎町にもそういう人達が普通に見られるようになってくるんだなとちょっと複雑な気持ちになります。まぁ、考えてみたら、自分の周りは田舎だけれど、浜松周辺には中田島砂丘とか浜名湖とか南アルプスとか、ちょっと調べたらそれなりの資源はありますからね。さらに、地元のホテルが大手のBONVOY系やInterConti系にリブランドすれば、そちら経由でも浜松に来てみる(来てしまった?)人も増えるだろうし。そうなると、聖地巡礼みたいな事も増えるのかなぁ。国内に分散すれば、その分今過密な地域も少し緩和されるのだろうけど、逆に意図せずに急に訪日観光客が押しかけられるのも困るし、なかなか難しい問題ですよね。

日本の場合、どうしても「性善説」で世の中のルールが回っていると感じるので、多分海外から来た人から見ると「何でも許される自由な国」という印象を強く受けるのでは。そうで無くても「旅の恥はかきすて」というのは世界共通の認識だと思うので、それに拍車が掛かる気がします。不幸にも有名になってしまった、コンビニ越しの富士山が見える場所だって、柵を作るのでは無くコンビニ側に例えば屋根の上に看板を立てて富士山が見えなくなるようにするとか、もっと強力な対策が必要だと思う。あと、概ね訪日観光客はルールを守り彼らからの印象も好評だけれど、それでも迷惑行為をする人は出てくるわけで、そういう人間やグループに対しては、強制的に国外退去にするとか、厳しい対応を見せないとますます舐められる気がする。そう言う事を実行しようとすると「人権が」とか「自由が」とか「評判が」とか言う人も居そうだけれど、少なくとも海外から日本に来ている人達よりも、元々日本に居住している人間が優先すると思うし、そちらを保護することが先だと思う。日本という場所は、それなりに自由度もありある程度のお目こぼしも有るけれど、一旦閾値を超えたら徹底的に厳しく対応される、という認識を世界に向けて発信して実行する必要があるんじゃ無いだろうか。それが4,000万人時代に向けて一番必要な事だと思う。

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