2024年12月11日

Cellula Mac

Appleが自社でモデムチップを開発していて、それが近い将来MacBookやiPhoneに搭載されるかもという記事。 まぁ、何でもかんでも自社で賄う、Appleなので不思議はないけれど、記事の書き方がちょっと恣意的だと思う。つまり、Wi-Fi不要でどこでも繋がる「セルラーMac」と言うけれど、その為には通信キャリアーとの契約が必要なわけで、その部分のコストというかどう処理するのか、その当たりの説明が不親切だと思う。

今でも、Wi-FiとWAN (SIM)両方利用できるノートブックパソコンは存在していて、便利に利用している人も多いと思うけれど、WAN利用の場合はその通信費が別に必要になるから、よほど理解のある会社で無いとなかなか「Wi-FI不要」とまでは行かないんじゃ無いだろうか。また、社内で使用する場合にはWi-Fiが殆どだと思うけれど、それをマイクロ5Gのネットワークにでも置き換えないと、やはりWi-Fi不要とは言えないと思うし。海外で使用する場合にも、その契約しているSIMが海外ローミング可能で直ぐに使えるなら良いけれど、その為に別途料金が必要とか容量制限があるとか言うことになると、「やはりWi-Fiの方が便利ね」と言われるだろうし。で、例えば飛行機の中で使用するために、わざわざWi-Fi USBアダプターを持ち歩くなんて言うのも本末転倒な気もするしなぁ。完全に単一の機能でカバー出来るようになるまでは、やはり複数の手段で広くカバーする方が賢明な気がするなぁ。

個人的にちょっと面白いと思うのは、昔はモデムが通信機能で、それが有線ネットワークに変わりスピードで駆逐すると、今度は利便性でWi-Fiが登場しスピードでも有線接続と遜色なくなってきました。会社のオフィスも、昔は有線ネットワークが「主」で、Wi-Fi接続は会議室とかケーブル忘れたときの「従」という関係でしたが、数年前くらいから有線ネットワーク利用がどんどん制限されて、基本Wi-Fiによる接続に今は90%以上置き換わっている感じですね。で、そのWi-Fiの利便性と高速性に対して、WAN (Cellular)はWi-Fiの設置が難しい街中とか移動中でも接続出来る更なる利便性で存在感を増し、それが5Gになり6Gの登場で、既存のWi-Fiどころか有線ネットワークすら凌駕するような存在になり、それでネットワーク接続の主流になりつつあるという、歴史の繰り返しみたいなものを感じるわけです。WANの次は何だろうか。やっぱりStarlink用な、衛星通信網で、世界中どこでも同一プラットフォームでのネットワーク接続ができるようになるのが、ある意味最終的なネットワーク形態なのかな。

Wi-Fiとかも同様ですが、モデム関係も特許の固まりで、既存メーカーが技術も権利も確保している世界だから、なかなか新規に参入するのは難しいと思うし、クロスライセンスを結ぶにしても、そこから自社独自の仕様なり機能を入れ込むのも大変だと思う。ただAppleの場合は、PCやデバイスのチップセットもOSも、それらをまとめた製品も全て自社製造で賄っているから、通信部分は他社の技術を実装するだけで、その先の部分で独自環境への最適化を進めるだけで、十分に元は取れるし差別化は出来るしという、一人Win-Winが出来るのが強いと言えるでしょうね。Apple帝国も、昔に比べたら陰りが出てきたと言われるし、あれだけ圧倒的だったiPhoneも、Google特に中国メーカーの製品が台頭してきているのでますます油断できないでしょうね。ただ、ネットワーク接続は今後のデジタイルデバイスで必須の機能だし、それを自分達の中に取り込めるメリットは非常に大きいと思うなぁ。

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