2024年12月10日

搬送ロボット

 「まさかこんな所に」と強く感じた、ボストン・ダイナミックス社の「Big Dog」を、柚の搬送用として利用使用というもの。元々戦場での物資輸送のために開発されたロボットなので、こう言う使い方は理に適っている気はするけれど、それにしてもちょっと意外な印象は否めません。

Wikiを見てみると、150kg位の荷物を搬送できるみたいなので、柚とか蜜柑とか山の斜面で栽培しているものの搬送には便利そう。ただ一寸気になるのは「これ、1台幾らするんだろう」という事。調べてみたら、ベースで800万円位でオプションを付けると1,000万円以上にはなりそう。4年前の記事なので、円安でさらに価格が上がっていると想像されるし、逆に効率化でコストダウンもされていそうな気もするし。それに、今はSoftbankの傘下なんだ。となると、いろいろと売り込みのために無理もしてきそうな気がする。ただ、Pepper君の二の舞にならないことを祈るだけですが...

リンクしたコメント欄では、佐々木氏も指摘しているようにいかにも日本人らしい、ロボットを擬人化というか「仲間化」して感情移入みたいな事をしているのか、分かっていても面白い。それこそ数年後には、このゆず畑では「タロー、ジロー、サブロー」と名付けられたこの搬送用ロボット犬が仕事をしていても不思議では無い。案外最近いろいろと実証実験が始まっている、無人デリバリーのキャリアーの一つとして利用しても良いんじゃ無いだろうか。階段なんかも上り下りできるから、マンションとかビルにも入って配達出来るのは、これまでいろいろと登場した無人デリバリー機器の中でもトップクラスの性能だと思うなぁ。それこそ、過疎地への薬だとか非常物資の輸送に関しても、確かにドローンは地形関係無く飛んで行けるから優位性は大きいけれど、この子にAI搭載をして地形認識機能を磨いて、悪路でも自分で経路をと進路を判断して目的地に到達出来るような仕組みは、今でも可能だと思うし万一の場合にはかなり有効では。1台あたり100kgの荷物搬送が可能だとして、10台投入できれば1tになるわけですから、そこは物量でカバーすれば効果的だと思うなぁ。

こういう軍事技術からの転用というと、反応する人も多い気がするけれど、それなりの人材・素材・財源を透過して研究開発出来る軍事技術から民間にスピンオフしたものは、コンビューターやインターネット等もう社会基盤や生活にも書かれない存在になっているものも多く、それは「何を使うのか」では無く「何に使うのか」という事で判断しないと世の中は回らないと思う。このロボットも、「搬送用」と思えば多分今一番完成していると言える「道具」じゃないだろうか。ここに、例えばドローンと連携して上空から進路情報を伝えて難解な目的地に必要な物資搬送する仕組みを作ったり、深夜の警備ロボットみたいな使い方も出来るんじゃ無いだろう。そういう方向に進む、最初の一歩になってくれることを望みたいですね。

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