昨日たまたまテレビで見て面白いなと思った「ふるさとGO」なる「体験型ふるさと納税」とも言うべき施策。 ふるさと納税は、もう多くの人が普通に利用する制度になったと思うけれど、納税を申し込んでから返礼品が届くまでの期間が長かったりして、使いづらい点もあるそう。そこで、自宅から返礼品を申し込むのではなく、現地に行って飲食費やレジャー料金を「返礼品」としてその場で利用出来るという仕組みが、この「ふるさとGO」という仕組みで、県東部の沼津市、三島市、河津町でスタートしているらしい。
「○○ GO」と聞くと、商売柄「どこにでも自分のWindows環境を持ち運べる」という謳い文句だった「Windows GO」を思いだして暗い気持ちになるのですが(マテ)、今回のこのアイデアはその名称は別にしてなかなか面白いと感じる施策。使い方も、QRコード決済みたいな感じで、事前に会員登録しておくと、登録店舗での料金支払時に専用のQRコードスキャンから専用サイトに飛び、そこで「体験料金(食事代や利用料金に相当)」を入力すると、それに相当するふるさと納税が表示されて決済されるというもの。今の時代らしい気がするけれど、一時的とはいえ実際の料金の何倍もの「ふるさと納税」が発生して、その分口座残金に影響するところがどう評価されるかが課題かな。
このアイデアの一番良いところは、ふるさと納税をこれら自治体が受けられるだけでなく、そこに実際に納税者(=利用者)が足を運んでいるから、それ以外の地元に対しての収入も期待出来るわけですよね。経済を回すためには、まずお金を回す必要が有り、お金を回すためには、人の流れを作る事が必要だと思うんですが、その一番基本的な人流の呼び込みが生まれることで、自治体側としてはふるさと納税の税収以前の利益があると言えるのが素晴らしいと思う。利用者側にしても、これまでの方式のふるさと納税では、安く高級な肉が手に入ったとかお米が入手出来たという金銭的なメリットしか感じられないけれど、実際に現地へ行って色々なことに対して支出すると言うのは、某CMじゃないけれど「プライレスな体験」が含まれるわけで、満足度としては深い気がする。
私自身ふるさと納税は利用していないので詳しくは知らないけれど、現在の返礼品の中にも現地でのイベント参加とか似たような「体験型返礼品」はあるみたいですね。ただ、そういう場合ってその一回限りが殆どじゃ無いだろうか。それに対して、実際に現地に来てくれて、そこで何度も利用してくれて、しかも納税してくれるというのは、利用者にとっても自治体側に取っても、どちらにも美味しいWin-Winな仕組みに見えます。ふるさと納税がスタートして、暫くして色々なふるさと納税を比較して申し込める「まとめサイト」みたいなものが出来て、「上手いこと考えるな」と感心しましたが、この仕組みを考えて実現させた人は偉いと思う。どうも沼津市にある「株式会社マイウェイ」という企業らしいけれど、システム構築は正直そんなに大変じゃ無いと思うけれど、ふるさと納税の中に組み込ませる政治力というか、行政に対しての対応努力がどんなものだったのか、その辺りの裏話というか実装過程に興味が有りますね。これ、全国に広がるんじゃないだろうか。
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