2024年7月19日

バッドタイミング

昨日の「ゴチになります」は、夏の暑さを吹き飛ばす「旨辛ゴチ」対決。丁度梅雨も明けたし、普通の時ならば時期にあった、それこそ「暑気払い企画」としてうってつけだと思うのだけれど、今回だけはタイミングが悪いと感じます。つい先日、激辛ポテチの事件があり、世間的に「辛いもの」に敏感になっていると感じられるから、これも何か言う人が居るのかなぁと思いながら見ていました。 

先日の激辛ポテチの件を意識してなのか、この手の番組としてはデフォルトなのか「無理しないでね」みたいなテロップが流されるけれど、「辛い~」と出演者が辛さに閉口している様子を見ると、やっぱり激辛は罰ゲームだよなぁという印象。まぁ、激辛ポテチは年齢制限を設けて、かつ注意書きを幾つも並べるほどの「リスク」の有る食べ物だけれど、今回のゴチで出される「旨辛」は、多分辛い物好きな中国の四川地域とか韓国の人ならば全く問題無い程度なのかな。ただ、番組を見ている限りでは、やっぱり辛味に四苦八苦している様子が伺えます。で、やっぱり激辛ポテチ事件の影響があったのか、いつもの比べて番組の構成が変わっているように感じて、それは最初のオーダーや二回り目のヤベちゃんマンが取ってきたスペシャル料理のアユ料理までは何となくいつも通りでしたが、その後後半のラストオーダーに関しては、オーダーするシーンは放送されたけれど、それを食べるシーンは無かった気がします。いつもラストオーダーは品数が多いので、食事するシーンもそんなに多くないのだけれど、それでも何人かが食べる様子は挿入されるのに、今回は料理を照会して終わってしまったので、あっと言う間に順位発表に移りました。

ただ、今回は旨辛料理という事で、いつもはない料金算定対象外のご飯だとか飲み物とかご飯のお供の紹介など、結構前半で尺を使っていたので、最初から後半は簡単に済ませる予定だったのかなとも思います。でも、「辛い」という表情は今回の一番の見所写し所だろうし、それが無くしては今回の番組は成立しないわけで、そのバランスには苦労しているような雰囲気は私は感じました。お蔵入りさせるわけにはいかないし、かといって放送して批判されてはスポンサーや会場となったレストランも迷惑だろうし。最近は視聴率競争も厳しいというか、視聴率自体がどんどん下がってきていてテレビ離れも言われている状況ですから、作る方も大変だしそこに突発的にこういう事件が発生してしまうと、もう制作側としては泣くに泣けないのでしょうね。少し前にタレントさんが続けて不祥事を起こして、その関係した番組が雪崩のように放送中止とかお断りのテロップ挿入で凌ぐとか大変な時期がありましたが、直接その事件に関係した・因果関係があるというので無ければ、もう少し緩やかな規制というか見る方も理解して視聴する姿勢が重要じゃないだろうか。

とあるワイドショーで、その激辛ポテチをコメンテーター達が実際に見て食べ見るみたいな演出がされていたんですが、ああいう演出の方が程度も低いし悪影響もあるような気がします。例えば客観的に判断出来るように、「辛味測定器」みたいなもので、その激辛ポテチと一般的に誰でも分かるような辛味の代表(例えば辛口の〇〇カレーとか)を数値的に比較して、その100倍辛いとか言うのであれば多くの人はその程度を想像出来るだろうし、自分にとってどれくらいのリスクかも有る程度判断出来ると思います。でも、「やっぱり辛い」みたいな事をいい大人が画面の中でしているのでは、逆に興味をそそることになりかねない気がしますね。「ほどほど」というか、あるいは「塩梅」というか、適切な程度の「さじ加減」みたいなものがバラバラになってきているのが現在の社会のような気がします。

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