2024年7月19日

相手を否定する事が目的

一般社団法人Colaboが、都知事選にも出馬したネット著名人の暇空茜氏を名誉毀損で訴えていた裁判の一審で、Colabo側の訴えが認められて、暇空茜氏に220万円の賠償命令がでました。その様子を伝えるYahooニュースの記事なのだけれど、使用されている写真に凄く違和感を感じる。それは、この手の判決時に良く出される「○○」と書いたバナーというか掛け軸みたいな物なんだけれど、ここには「暇空敗訴」と書かれている。これっておかしくないですか? だってここに移っている人達は原告側のColabo関係者で、その彼らの訴えが認められて賠償命令が出たのだから、普通ならば「勝訴、名誉毀損認定」とか書くんじゃ無いの。つまり彼らにとっては、自分達の主張が認められることよりも、訴えた相手(=暇空茜氏)を貶める事の方が優先するあるいは重要だと言う事なんですよね。

もう一つ気になるのは、その「暇空敗訴」のバナーの向かって左にいる、Colabo代表の仁藤夢乃氏が掲げている「Colabo」の旗(?)が、何故か途中までしか広げられておらず下半分が丸められたままの事。これ、別の写真で全部が広げられている物があるんですが、少し見える5文字は「KEY 灯火」と書かれているらしい。どう言う意味かと思ったら、Colaboの関連団体の名称らしいのですが、さらにそのしたには何故かハングルでメッセージも書かれているようなんですね。一部ネットでは、韓国の手先みたいな事も言われているので、そう言う余計な騒動を誘発しないように隠したのかもしれないけれど、それならその部分だけでもいいと思うんですよね。わざわざ団体名まで隠す理由というのが良く分からない。だったらそういう名称の入っていない旗なりを使えば良いと思うのだけれど、この団体は自分達の旗は作っていないのだろうか。

で、やっぱり違和感を感じるのは、裁判をしてまだ一審ではあるけれど自分達の主張が認められた訳だから、普通ならばやはり「勝訴」という自分達の結果をまずは出したいと思うんじゃないだろうか。自分達の正統性が認められたから「勝訴した」と言えばいいところ、相手の敗訴を声高に言うというのは、自分達の主張が完全には認められなかったけれど、相手の非の方が大きかったからそれを強調したいというのだろうか。でも、幾ら相手を下げてみても、それで生まれるのは自分とその相手との相対的な距離が広がると言うだけで、決してこの人達の主張や行動が認められた事にはならないと思うんですよね。確かに暇空茜氏の言動は毀誉褒貶が大きくて信頼と不信のギャップが大きいのだけれど、少なくとも東京都に対しての監査請求に関してはそれが認められて今でも係争中な訳です。そこから公開された資料や情報を見ると、一般常識では考えられないような契約内容もあり、普通ならば大スキャンダルになると思うのに、一向にそういう動きはない。このColaboも含む社団法人との契約も、後付けの契約者があったり領収書など必要な書類提出も無いのに問題無く審査が通過していたりと疑問も多い。そう言う事もあるから「勝訴」とは掲げないで「敗訴」と相手を下げる事を優先したのだろうか。つまり、自分達の身辺をこれ以上精査されたくないから話題の中心をこちらでは無く相手に向けたいという気持ちが働いているのかも。

暇空茜氏は今回の結果を不服として二審に控訴するらしいけれど、この裁判の内容をざっと見た印象では「名誉毀損」というレベルにあるかどうかは別にして、暇空茜氏の批判はそれを裏付ける十分な証拠があったとまでは言えないと思う。そう言う意味で、今後の裁判も厳しいんじゃ無いかと言う気がするけれど、この裁判は暇空茜氏が告訴しているうちの一つで、確か20件とか30件とか有ったんじゃ無いだろうか。裁判を「下手な鉄砲も」と言うと怒られるかもしれないけれど、中には問題として認識されて暇空茜氏が勝つものもあるような気がします。というか、予算を決める委員会メンバーに社団法人関係者が入っていて、その委員会が予算支出をした先がその関係者の団体という事もあったわけで、なんでこれが都知事選挙の争点の一つになら無かったのか不思議。「公金チューチュー」という言葉を生み出したこれらの件ですが、この団体だけを責めるつもりは無いけれど、やはり不明瞭な部分があることも確かで、それはしっかりと精査して問題があれば是正するべきだと思う。そう言う意味では、この裁判は暇空茜氏という個人とColaboという一団体の話なわけで、それによってColaboの正統性が証明されたわけではないし、暇空茜氏のここまでの行為が否定されるものでも無いと思う。その後ろめたさが「Colabo勝訴」ではなく「暇空敗訴」というネガティブな言い方に集約されている気がします。

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