2024年6月18日

AIゆりこ

小池百合子都知事が、参戦出馬表明をして直ぐだと思いますが、突然「AIゆりこ」なる物が登場してビックリ。 緑のジャケットを着た小池氏そっくりなアバターが、東京都の施策などを説明するみたいなもので、やはり物珍しさもあってか結構なアクセス数を稼いでいる様子。当然、東京都の広報活動として準備したものではなく、小池氏の選挙対策・選挙活動の一環とみるほうがただしく、だからこそ「東京都の税金を使って」という批判に対しては、直ぐさま「一切投入していない」と説明しているようですね。

最近では制作技術やツール類も進んでいるから、比較的簡単にこういう物を創り上げることは出来ると思うけれど、それでも数週間から一つ位の準備期間は必要だと思うんですよね。となると、小池氏は其れ以前から参戦出馬に向けて準備を進めていたことになります。実際とあるニュース番組で、選挙カーの契約とか印刷物の納期みたいな事を取材していて、やはり最短でも一月位前から準備しないと、このタイミングには間に合わないみたい。当時は対抗馬として蓮舫氏の出馬はまだ不明な時期でしたが、それでも最悪の条件を想定して最善の準備をするという勝負の鉄則に従って、こういうものを考えて準備をしていたとするとかなりの策士が参謀に付いているような気がします。

AIアバターと言っているけれど、多分テキストデータを小池氏の声色で読み上げて、それに合わせて表情や態度を合わせて動かして行く仕組みなんでしょう。流石にリアルタイムで対話するまでは行かないと思うけれど、一法通行だとしてもかなりインパクトはありそうな気がします。極端な話、テキストデータさえ準備すれば、後は自動的に映像コンテンツまで生成されるわけですから、小池氏側としてもリソースを効率的に活用できるだろうし、なんと言ってもテーマをどんどん量産していき「数で圧倒」することの影響は大きいと思う。勿論、実際にテキストデータを放り込んで終わりでは無く、そこから生成されたアバターの内容が適切化の確認は必要だと思うし、当然多数の投稿となれば以前と現在の整合性なども重要。ただ、生身の人間が原稿を読んでいる場面を撮影して、それを編集して加工をして公開する手間を考えたら、格段に簡単だと思う。それに、「AIアバター」と思えば、例えばテキストスピーチのたどたどしさなんかも逆に受け入れられるだろうし。

今回の都知事選挙は、事実上の小池vs蓮舫の一騎打ちなんだけれど、若い年代蓮舫氏が旧来の泥臭い手法で選挙戦を始めたのに対して、老獪と言うべきかベテランの小池氏がこういうものを持って来るというのは意外でした。確か何年か前に、蓮舫氏がキャラクターとして登場するようなゲームみたいなものがあったと思うんですが、あれを今回の都知事選に擬えて変更して出したら面白いんじゃ無いだろうか。でも、選挙違反になるのかな。キャラクターとして活用するのは問題無いと思うけれど、インパクトという意味では一本取られた気がします。両候補ともに、今日には公約を公開するらしいけれど、「都知事選挙」なんだから、都民にとってどれだけ利益が生まれるのか、と言う点が重要だと思う。そう言う意味では、ちょっと勘違いをして国政の話を持ち込んでいる蓮舫氏は、それでコア支持層は維持出来るだろうけど、所謂無党派層の獲得は厳しいんじゃないだろうか。そういうセンスのなさが彼女の弱点だと思うし、結局は都知事選当選よりも、その後の衆議院議員への鞍替えのための下準備という雰囲気を感じてしまう。

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