2024年4月15日

ギャンブルの怖さ

水原一平氏による大谷翔平選手の銀行口座からの窃盗容疑に関してのニュースが、この週末も色々な形で報道されています。まぁ、素人ながら色々感じる事思うことも多いのだけれど、その中でも金額の大きさが文字通り「桁違い」だなぁというのは一番実感するところ。最初の頃に報道されていた4億5千万円というのも大きな金額だけれど、それが25億円とか膨らみ、45置くか円になり、現在は約60億円位の負債が発生したと言われています。

その約60億円の負債に関しては、ギャンブルで220億円近くの勝ちがあった一方、負け額は約280億円という収支らしい。いゃいゃ、どうやったら280億円も失うことが出来るのか分からないけれど、一方で思うのは、とは言っても220億円近くも掛けに勝って賞金を受け取っていたと言う事。若しかしたら収支がプラスになる瞬間も有ったのかもしれないけれど、これが280億円まるまるマイナスなら直ぐに諦めも付くだろうけど、時には何千万あるいは何億という「勝ち」を経験したら、やはり多少負けが込んでいても「次は取り返せる」という根拠の無い自信は生まれてくるでしょうね。所謂「成功体験」のダークな一面だと思う。

「成功体験」というのは、生きていく上であるいはビジネスでも重要な要素で、何か仕事で大きな結果を出すとか、凄い商品を開発・発明するような事で無くても、例えば日々の貢献が上司から認められるとか、自分が関わった部分に関してお客様からお目の言葉を頂くみたいな、本当に些細なことでも嬉しいわけで、それが次の行動や仕事への大きな動機付けにもなります。仕事の場合だと、実は失敗を有る程度経験しないと本当に必要な製品・機能・デザインって、なかなか生まれないもの。中には、一発で凄い製品開発をする人もあるけれど、じゃぁそれがずっと続くかという塗装でも無い。結構その「一発」の遺産で、その後食いつなぐ人も少なくないと思います。ノーベル賞の発明・発見のきっかけを聞いても、殆どの場合は失敗した実験から生まれたり、意図しない手順から生まれてくる場合が多いわけで、そう言う事も大切。そして、そんな中で成果が生まれてくる「成功体験」が次への挑戦への意欲を生み出すんですよね。

ただ、今回の様に「成功体験」がさらに次へのそして負債を取り返すための大きな賭(Bet)になってしまうと、殆どの場合それはマイナスの結果した生まないもの。せっかくプラスに転じていても、どんどんそれが減っていきマイナスになり、それを取り返すためにますます賭け金額を上げてさらには待っていく悪循環しか生まない。「成功体験」が、次の挑戦へのきっかけになるのでは無く、更に奈落の底ー転落する「罠」になるという皮肉なんですよねぇ。今回の事件では、銀行側のミスも指摘されていて、それに対して損害賠償が請求されると、負債額の3倍位の懲罰的罰金が課せられるかもと言う話も。1万数千回も「Otani」名義で怪しいアカウントへの送金が発生しているのに、何も手立てを講じなかったというのが銀行側のミスという事らしい。ただ、捜査機関の目的は、今回の賭博組織の胴元の摘発で、その為に捜査協力をすれば水原氏の刑罰も減刑されるカモという話も有るらしいけれど、それでも何年かの禁固刑やそれなりの額の罰金刑は免れないだろうから、彼の人生はこれから大変でしょうね。一番の被害者は、勿論大谷選手だけれど、それと同じ位家族が可哀想な気がする。いずれにしても、これで本格的に大谷選手が野球に専念できることが一番ですよね。

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