2024年4月3日

急転直下

まぁ、多分この人っていうのは、後先考えずに自分が思いついたことを直ぐに口に出して仕舞う性格なんでしょうね。1日の県庁新規採用職員への訓示で、

毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的にその皆様方は、頭脳、知性の高い方たちです。

これ、「職業差別」と言われても仕方の無い発言だと思う。前半はまだしも、最後の「基本的にその皆様方は、頭脳、知性の高い方たちです」というのは、県庁職員の方が農家酪農家よりも知性が高いと言っているにも等しく、何を根拠や理由にそう言う事が言えるのか意味不明。例えば、

毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的にその皆様方は、頭脳、知性を使ってそういう人達がどうしたらより効率的に作業出来るか、どうしたらより経済的に恵まれた仕事に改善できるかを実現する方たちです。

とでも言えば、新規職員への仕事の意味や目的が示されると思うのだけれど、元の話は言葉足らずが行き過ぎて差別にしか聞こえない。 

その前の話も問題だと思うんですよね。それは、

皆さん優秀ですから、なかなかものが分かってくれない人がいるかもしれない。

と、自分達が優れているとうぬぼれるのはまだしも、相手は優秀では無いのでこちらの言うことをなかなか分かってくれない、と、この場合は県庁職員という立場を考えると、県民が相手になるわけで、言葉はきついかもしれないけれど「県民は優秀では無いから」と言っているに等しい。「皆さんは優秀だと思いますが、だからと言って直ぐに会話が出来るとは限らない」とか、自分達が一歩下がって相手と対話する必要性を言うべきじゃ無いのか。続けて言っている「情理を尽くす」という事は、その通りだと思うし、それはいつでも心がけるべき事柄。こちらが優秀だろうが、相手が優秀だろうが、その事に違いは無い。それなのに、最初に「こちらは優秀だけれど、相手はそうでは無いので話しが成立しない場合がある。その場合でも情理を尽くさなければ」と、開いてしまうと恰も県民が駄々っ子のような言い方。多分、この県知事自身がいつもそういう目で周りを見ているから、こういう発言やこれまでの発言が生まれてくるんでしょうね。結果的に辞任発表となった会見でも、「真意が伝わらなかった、言葉が切り取りられた」と釈明している。でも、これまでの数々の発言を見ても、やはり知事の言い方・言葉の使い方に問題があると思うし、それを何度も指摘されても変わらなかったことは自分の責任だと思う。

短い記事の中で書かれている話なので、これが発言の全てでは無いと思うけれど、でもここに書かれている川勝知事の訓示内容って、そのまま自分に問われたらどうするんだろうか。自分自身が全然実践できていないから、その反省として新規採用職員に訓示するならわかる。でも、それならば「自分は出来ないが」とか言うべきだろうけど、そんなことを言っている雰囲気は無い。それに、過去の発言に於いても、多くの場合は「自分は間違ったことは言っていない」と謝罪も撤回もしない場合が多いわけだし、本当「鏡で自分を見てみれば?」と言いたくなるなぁ。県知事に初当選した時と一期目位は、まだこんな様子では無かったと思うんですが、二期目くらいから何かどんどん舌禍が激しくなっている気がします。何故か、選挙では強いので何を言っても大丈夫だろうとか思っているのかな。でも、これまでは静岡県内の問題だったリニア工事の話が、JR東海が「2027年開通無理」と匙を投げたことで、全国的な問題に変わってしまったことに気がついていないのだろうか。県内で話が止まっていた時には、こういう発言も全国的には見逃されていたかもしれないけれど、これからは全国からの批判が集中するわけで、これまでのように「自分中心」に県政を回していたら、回りからの圧力は格段に強くなると思うなぁ。

で、やはり今回の件に関しては批判が大きかったのか、昨日の夕方18:00から県知事が会見を開いて、6月議会終了を以て辞職することを発表。流石に出直し選挙に再度立候補することは無いだろうけど、次の候補者選びには難儀しそうな気がします。川勝知事与党の立憲民主党や国民民主党はどうするのだろうか。現国会議員が辞職して立候補するのか、外から招聘するにしても「これ」という人は居なさそう。実は辞任会見直前に、地元選出の渡辺周議員に打診したらしいけれど、どうかなぁ。その状況は野党自民党も同様で、一人の候補は前回立候補した元参議院議員の岩井茂樹氏だけれど、川勝氏95万票に対して、岩井氏62万票と30万票以上の差で敗れているので、やはり力不足は否めない。個人的には全浜松市長の鈴木康友氏なんかどうかと思うけれど、引っかかるのは年齢的に確か66歳位で、ちょっと引っかかるかなぁ。自民党も、本来ならば任期満了で行われる2025年の知事選挙に向けての準備を昨年から始めていたけれど、1年も前倒しになってはこちらも困るでしょうね。6月に辞任となると、選挙は8月なのかな。どちらの陣営の候補者が知事になっても良いけれど、まずはリニア問題の早期解決をして2027年は無理としても何とか2020年代に品川-名古屋の開通を実現して欲しいですよね。後は、やはり浜岡原発の再稼働かな。これで中部電力の電気料金も、かなり下がるはずなんですよね。まずは、次の県知事選挙の立候補者だよなぁ。

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