2024年3月3日

あ、うんの呼吸

あれだけ大騒ぎをして、しかも衆議院通過阻止のために予算委員長に対して解任決議案まで出しながらこの体たらく。予算を人質に、与党の失策(=失言)を狙った政倫審開催。ところが、当該議員の前に岸田総理が出席して思惑が外れ、さらに非公開前提だった物が全面公開となり、自分達の手際の悪さも公開されることになり、二重に予想外の事態に発展。そこで、何か新規の事象でもでてくればまだしも、既に検察の調査も終わっていて、彼ら国会議員にそれ以上の調査能力があるはずも無く、結局はこれまでの発言・質問を繰り返すだけで、となれば審議される側だって答えることは一緒。

それでも、「予算成立」という一番の弱みを握り、更なる審議なりより具体的な回答を要求するのかと思ったら、 2日の土曜日採決で「合意」とは何故。土日は普通は開催しないのだから、「4日月曜日」と粘っても良いはずだし、それよりも政倫審の内容に不満を言っている側が、なんで2日の土曜開催での採決を飲むのか。こちらの記事では立憲民主党の安住国対委員長が腕組みをしてふんぞり返っている写真が掲載されているけれど、いゃいゃ、実際負けたのはそちら側では。

その安住氏、参議院でも政倫審を開催するとインタビューで答えたらしいけれど、それならば予算が自然成立しない様にしないと全く意味が無い訳で、本当に何を言っているのか分からない。2日に採決されて衆議院を通過すれば、3月31日までの30日間で参議院で採決されなくても、衆議院の採決が優先されて、令和6年度(2024年度)の予算成立は確定したわけです。ならば、最終的にはギリギリ31日に参議院で採決して予算を通すとしても、3日とか4日とか、ギリギリの線で相手と綱引きをして自分達に有利な条件を設定しなければ、意味が無い。最低でも、暫定予算を組ませれば「与党への不信感が能登へも影響した」とか屁理屈の一つもこねることが出来るのに、それすらも出来なくなったわけで、じゃぁあれだけ大騒ぎしての政倫審開催なりは何が目的だったのか分からない。結局、予算に某かの影響が出てしまうと、野党は能登震災を軽んじていると批判されるだろうし、それを回避するためには予算は通さないといけない。でも、何もせずに予算を通過させれば、今度は野党側がその弱腰を批判されて困るだろう。となれば、見せる舞台さえ整えば、後は「仕方が無い」という素振りを見せれば、やるべき事はやったみたいな考えなんじゃ無いだろうか。

与党側は、名より実を取りたいし、野党側は実より見栄えのする花が欲しいわけですからね。となると、腕組みをしてふんぞり返っている安住氏の様子というのは、精一杯の虚勢を張っているようにしか見えないからある意味哀れに感じてしまいます。政倫審の討議の中で、自民党総裁として出席した岸田総理は、政治資金規正法に対しての改善案を約束したわけですが、本当ならばそういう素案なり提案を野党側が準備をして、それをあの場で「これこれこういう問題があったから、対策としてこういう仕組みが必要では」と言えば、そこは野党の政権能力有りと判断出来る。でも、そんなことは無く「あなた達、やっていたでしょう」と言うだけでは、相手だって「記憶にございません」「ミスです」と言えば終わってしまう。フィリバスターの山井議員も、自分も数年前に不記載の事実があった事を掘り起こされていたけれど、結局そういう所ですよね、手際の悪さというか。今回の件で「昭和の政治」というキーワードが誕生しているけれど、まさにその通りだと思う。で、最後も表ではなぐながら裏では握手しているような「あ、うんの呼吸」で、どちらも納得して終わるという昭和仕草で解決しているですよね。本当、どっちもいい加減にして欲しい。

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