2024年3月28日

3度目の国産航空機

突然降ってわいてきたような、国産旅客機再開発の記事。個人的には、MRJ (MSJ)への期待が大きかっただけに、本当かなぁと疑念しか浮かばない。しかも、これから10年程度を賭けて準備して行くみたいで、その間に世界のライバル社達は、もっと先進的な機体開発に進んでいるんじゃ無いだろうか。MRJの失敗から学んで、今度は複数社による共同開発で要素技術の取り込みとリスク分散を計るみたいですが、その分とりまとめ役の責任も仕事もMRJよりも更に大変になりそう。

個人的には飛行機は好きな乗り物だし、国内の航空機開発が名古屋中心で、その下請け企業は浜松周辺にも多いことから、国産機の開発と製造は、地元にも大きな影響がある事は確実。YS-11、MRJに続く「3度目の正直」を狙うわけだけれど、それならそれで2035年以降の開発ではなく、もっと早い時期、例えば2020年代中の開発スタートとか、厳しいし難しいとは思うけれど、スケジュールももっと重視するべき。で無いと、あと10年もあれば、中国開発の中国機メーカーの機体が、低価格を武器に世界市場に出てきてしまうんじゃ無いだろうか。

航空機開発では、色々な技術の組合せだと思うけれど、やはり動力となるエンジンが最重要部分である事は確実。MRJでは、外国メーカーに依存して居て、結果的にMRJは機体が間に合わなかったけれど、エンジンメーカーはそのエンジンを実用化してライバル航空機メーカーが採用するなんていう笑えない事態で終わったわけです。それもあってか、今回は国内自動車メーカーが水素エンジンとか、まだ海千山千の技術を前提にするみたいだけれど、もっと現実的なところを目標にする方が良いんじゃ無いだろうか。ネットでは、欧州がEVと煽って世界がEVに邁進して失敗したような事が、水素エンジンとかに手を出して同じ事が発生するのではと今から心配されているみたい。

今度は官民で協調して進めるということで、MRJの失敗理由である自分達の固有技術や方法に確執するリスクは減るんだろうけど、組織が硬直化して二進も三進も行かない事にはならないだろうか。それに、最初は失敗続きだろうけど、そこから知識や経験が蓄積されるわけで、それをどこまで経産省が我慢できるか疑問だなぁ。まぁ、まだそういう方針が出ただけで、具体的に何か始まるのは何年も先の事だろうけど、何とか「3度目の正直」を実現して欲しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿