2024年2月11日

The Silent Service

Amazon Primeで放送が始まった「The Silent Service (沈黙の艦隊)」。少し前に映画が公開されて、今回はその映画部分も含めたドラマ版の公開。Amazon Prime会員は無料でシーズン1(やまと誕生から東京湾海戦まで)が視聴できるというので、早速この連休を利用して見始めました。シーズン1は、全8話構成で、この2月9日からは1話から6話までが公開されて、最後の東京湾からの脱出と開戦シーンの7話8話は2月16日からの公開。1話が40分から60分位の不定形の長さなのですが、それでも5時間近くを一気観してしまいました。

個人的には、久し振りに面白いドラマを観たなぁという感じでした。実は原作の「沈黙の艦隊」がモーニングコミックで連載された時に、見事に嵌まってしまいコミックも全巻32巻揃えたくらい。ただ、流石に5年10年と経過すると、内容も覚えているし時代的な違いも生まれてくるしで、コミックは少し前に処分してしまいましたが、その後間隔が空いたからでしょうか、少し前にKindle Unlimitedの会員になった時に、Unlimited対応部分だけでしたが読み直して、やっぱり面白い作品だなぁと再認識しました。ただ、映画公開されるという事で、アニメあるあるでアニメの実写版で成功した試しが無いという諺通り、面白そうなんだけれど結局映画を観ることも無く、その後ヒットしたという噂も聞かなかったので、まぁそうなんでしょうねと思っていたところ。

映画だと、多分2時間位の長さになると思うんですが、今回はその倍以上の5時間位の長さになっているので、結構映画版では入っていないシーンが多いと思われます。どうしても原作のコミック版と比較してしまうのだけれど、女性の出演シーンやわざわざ女性に変更した配役があるのは、時代の流れなのかぁと言うのが最初の印象。日本の潜水艦「たつなみ」の副長が女性役になるのは構わないのだけれど、もう少し現実に合わせて年齢的にそれっぽい女優さんだったらなぁというのが個人的には残念。実は原作のコミニックを読んだとき、暫く速水副長って女性士官だと思って読んでいて、「あれ?」と思ったので違和感は無いのですが。あと、若しかしたらアメリカとか海外でも公開することを想定して、最近五月蠅い社会情勢に合わせたのかもしれないけれど。でも流石に深町艦長がやまとに乗り込んで海江田艦長に向かって発する「こんな男だらけのむさ苦しい国」という台詞は削れないのか、「やまと」側は全員男性乗務員にしているのがせめてもの抵抗なのか。

また、原作には無いシーンや配役が結構多く含まれているし、人物の描き方も結構変わっているのも気になるところ。それでも、そんなに原作から逸脱している印象は無いけれど、そこまでしてわざわざそう言うシーンを挿入する必要性みたいなものは個人的には感じられない。多分、原作と異なりこのドラマ版では昨今の世界情勢も考えて再構成した上で、現実的な話の比重を多くしたんだろうなぁという印象。その分「今だから」こそ観ることは出来るけれど、後日視聴したら冗長に感じるような気もします。あと、潜水艦同士の対戦だから地味になるので映像化しにくいという理由は分かるけれど、もうちょっと神経戦みたいな部分だとか、そう言う「味」の部分を描いてほしかった。核の問題を描きつつも、前半の米国第3艦隊、第7艦隊との対戦で魚雷を消耗して、最後の1本=核魚雷という緊迫感が日米会談、日本・やまと首脳会談に繋がる重要な伏線だと個人的には思うのに、その当たりの積み重ねが無いのでちょっと話として軽さを感じてしまいました。シーズン幾つまで進んで行くのか分からないけれど、シーズン2は北極海の対戦だとして、シーズン3は大西洋からニューヨークまで、シーズン4で国連出席と最後の大団円までという割り振りだろうか。今の所、最後まで放送されることを楽しみにしたい、久し振りに自分的に嵌まった作品でした。

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